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オフィス内装会社には何を依頼できる?工事の種類や進め方を解説

2025.03.07
オフィス内装 工事

オフィスの内装工事は、単なる空間のデザインにとどまらず、従業員の働きやすさや生産性、企業のブランドイメージにも大きく影響を与えます。

そのため、オフィスの移転やリニューアルの際には、適切な内装会社を選び、計画的に工事を進めることが重要です。

しかし、内装工事にはさまざまな工程があり、関わる業者も多岐にわたるため、どこに依頼すればよいのか迷う企業も少なくありません。

本記事では、オフィス内装会社の役割や依頼できる工事の種類、業者選びのポイントについて詳しく解説します。

 

オフィス内装会社とは

オフィス内装会社とは、オフィスのレイアウト設計や内装工事を行う専門業者のことです。

新規オフィスの立ち上げ、移転、リニューアルに伴い、壁や床の施工、配線工事、家具の設置など、幅広い業務を担当します。

オフィスの機能性を向上させ、働きやすい環境を整えるために不可欠な存在です。

 

オフィス内装に関係する業者

オフィスの内装工事には、さまざまな業者が関わります。

各業者の担当範囲について詳しく見ていきましょう。

 

設計事務所

設計事務所は、オフィスのデザインやレイアウトを担当し、コンセプトやブランドイメージに合った空間を設計します。

オフィスの動線やスペース活用、採光や換気といった要素も考慮し、従業員の生産性を高める設計を行います。

 

内装業者

内装業者は、オフィスの壁や床、天井などの施工を担当し、快適な空間を作り上げます。

オフィスのレイアウトやデザインに応じた施工が求められるため、実績のある業者を選ぶことがポイントです。

また、間仕切りの設置や防音対策、照明の配置など、働きやすい環境づくりにも関わるため、オフィスの用途に合った提案をしてくれる業者を選びましょう。

 

通信設備業者

通信設備業者は、オフィスのインターネット回線や電話回線の整備、社内ネットワークの構築を担当し、業務を円滑に進めるための環境を整えます。

近年ではリモートワークやオンライン会議が増えているため、高速で安定した通信環境を確保することが求められます。

さらに、セキュリティ対策やサーバー管理なども重要なため、信頼できる業者を選び、オフィスのIT環境を最適化することが重要です。

 

引っ越し業者

引っ越し業者は、オフィス家具や機器の運搬などを行い、スムーズな移転をサポートします。

移転時には、書類やデータの管理、貴重品の扱いなど、細かい配慮が必要となるため、オフィス移転に特化した引っ越し業者を選ぶことがポイントです。

 

オフィス内装工事の種類

オフィスの内装工事には、多くの種類があります。

快適で機能的な空間を作るためには、それぞれの工事を適切に計画し、実施することが重要です。

ここでは、オフィスの内装工事の主な種類について詳しく解説します。

オフィス内装工事の種類については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

 

建築工事

建築工事は、オフィスの基本構造を整える工事で、間仕切り壁の設置、開口部(ドアや窓)の施工、構造補強などを行います。

フロアを複数の会議室に区切るためのパーティションの設置や、ワンフロアを開放的に使うためのオープンスペースの確保なども建築工事の1つです。

 

壁工事

壁工事は、オフィスの内部空間を仕切るために行う工事です。

石膏ボードのクロス仕上げ、ガラスパーティション、スチールパーティションなど、用途やデザインに応じて選びましょう。

例えば、会議室や社長室などの防音が求められる場所には遮音性の高い壁を設置し、オープンスペースには視線を適度に遮る半透明ガラスのパーティションを採用するケースが多く見られます。

 

床工事

床工事は、オフィスの用途やデザインに合わせて床材を選び、施工する工事です。

主な床材には、タイルカーペット、フローリング、塩ビタイル(クッションフロア)、OAフロア(配線用の二重床)などがあります。

たとえば、コールセンターでは防音性に優れたタイルカーペット、高級感を出したいエントランスでは木目調のフローリングを選びます。

 

天井工事

天井工事は、オフィスの天井仕上げを行い、照明や空調設備と一体化させるための工事です。

化粧ボード天井、スケルトン天井、グリッド天井などが一般的です。

スタートアップ企業などでは、天井をあえて剥き出し(スケルトン)にして、開放的なデザインにすることがあります。

一方で、会議室や役員室では、防音性の高い天井パネルを使用することで、外部の音を遮断し、静かな空間を確保できます。

 

造作工事

造作工事は、オフィスの機能性やデザイン性を向上させるための特注家具や設備を施工する工事です。

受付カウンター、造作収納棚、壁面収納、オーダーメイドデスクなどが該当します。

特に受付エリアのカウンターは、会社の第一印象を決めるため、デザインにこだわる企業が多く、高級感のある木製やガラス製のカウンターが人気です。

また、会議室の壁面収納を造作することで、資料やプロジェクターをすっきり収納できるなど、機能的な工夫も可能です。

 

照明・電気設備工事

照明・電気設備工事は、オフィスの照明計画やコンセント配置、電気配線を整える工事です。

主な照明には、シーリングライト(天井照明)、ダウンライト、間接照明、デスクライトなどがあります。

エントランスやリフレッシュスペースには間接照明を用いて落ち着いた雰囲気を演出し、デスクエリアには均一な明るさを確保するためのLED照明を設置することが一般的です。

また、オフィス移転時には、各デスクのコンセントやLANポートの位置を適切に設計することも重要です。

 

空調設備工事

空調設備工事は、オフィス内の温度・湿度の管理を行うための工事です。

エアコンの設置や換気設備の整備などを行います。大人数が集まる会議室には、換気効率を高めるための換気扇やサーキュレーターを設置することが推奨されます。

また、オープンスペースのオフィスでは、天井埋め込み型のエアコンを導入することで、見た目をすっきりさせつつ快適な環境に整えられます。

 

衛生設備工事

衛生設備工事は、トイレ、給湯室、洗面台などの水回り設備を整える工事です。

共用トイレの手洗い場に自動水栓を設置することで、衛生環境の向上が可能です。

また、給湯室に業務用の瞬間湯沸かし器を導入すると、多人数の利用にも対応できます。

最近では、ウォシュレット付きトイレや手をかざすだけで開閉できるゴミ箱など、非接触型の設備が増えています。

 

防災設備工事

防災設備工事は、火災や地震などの災害時に対応する設備を整備する工事です。

主な設備には、スプリンクラー、非常用照明、火災報知器、消火器の設置などがあります。

オフィスビルでは、一定の条件のもとで各フロアに自動火災報知設備を設置し、非常口には誘導灯を設けることが義務付けられています。

また、耐震補強工事を行い、地震発生時に天井や壁の落下を防ぐことも重要です。

 

弱電工事

弱電工事は、インターネット、電話、LANなどの通信設備を設置する工事です。

Wi-Fiルーターやサーバーの設置、電話回線の配線などが該当します。

テレワークやオンライン会議の増加に伴い、高速で安定したネットワーク環境を整えることが求められています。

そのため、オフィス全体にWi-Fiアクセスポイントを適切に配置することが重要です。

 

セキュリティ工事

セキュリティ工事は、オフィスの安全を確保するための設備を導入する工事です。

主な設備には、入退室管理システム、防犯カメラ、電子錠、指紋認証システムなどがあります。

外部の人が自由に出入りできないようにするため、ICカードや顔認証で開錠できるオフィスドアを導入する企業が増えています。

また、サーバールームには24時間監視カメラを設置し、不正アクセスを防ぐことも重要です。

 

オフィス内装会社の選び方

オフィスの内装は、企業の働きやすさやブランドイメージを左右します。

そのため、内装会社選びは慎重に行う必要があります。

ここでは、オフィス内装会社を選ぶ際のポイントを詳しく解説します。

 

ワンストップサービス業者を選ぶ

オフィスの移転や改装では、設計、施工、設備工事、家具選定、引っ越しなど、多岐にわたる作業が必要です。

ワンストップで対応できる業者を選ぶことで、複数の業者との調整の手間を省き、スムーズな進行が可能になります。

ワンストップ対応が可能な業者であれば、全体の予算管理がしやすく、コストの最適化が図れるというメリットもあります。

 

優先順位を明確にして選ぶ

オフィス内装会社を選ぶ際には、自社の優先事項を明確にすることが重要です。

「デザイン性を重視するのか」「コストを最優先するのか」「工期の短縮が最優先なのか」など、企業ごとに異なる要件を整理する必要があります。

たとえば、デザイン重視の企業であれば、実績豊富なデザイン事務所と連携している内装会社を選ぶと、ブランドイメージに合った内装が実現しやすくなります。

一方で、予算を抑えたい企業の場合、コストパフォーマンスが高いプランを提供している業者を選ぶとよいでしょう。

 

過去の施工事例を確認する

内装会社の技術力や提案力を判断するためには、過去の施工事例を確認することが不可欠です。

単に写真を見るだけではなく、どのような課題をどのように解決したのかを確認しましょう。

たとえば、「社内のコミュニケーションを活性化させるオフィスづくりを希望していた」場合、内装会社がオープンスペースの配置や共有エリアの設計をどのように行ったかを確認すると、自社の要望に応えられるかどうかを判断しやすくなります。

 

プロジェクトマネージャーの対応力を重視する

オフィスの内装工事では、多くの業者や部署との調整が必要なため、プロジェクトマネージャー(PM)の対応力が重要です。

PMは、設計・施工の進行管理だけでなく、打ち合わせや突発的な問題への対応を担います。

PMの対応力を見極めるためには、以下のポイントを確認するとよいでしょう。

  • 打ち合わせの進め方が論理的で、説明が明確か
  • 過去の施工トラブルにどのように対応したか
  • クライアント側の要望変更にも柔軟に対応できるか

PMの能力が高い会社を選ぶことで、スムーズなプロジェクト進行が期待できます。

 

提示資料の精度を確認する

内装会社が提出する見積書や提案資料の精度も、業者選定のポイントです。

特に、見積もりの項目が詳細に記載されているかどうかをチェックすることで、追加費用のリスクを減らすことができます。

「工事費用一式」といった曖昧な表記ではなく、「天井工事:〇〇万円、床工事:〇〇万円、配線工事:〇〇万円」と明確に記載されているか確認しましょう。

また、提案資料の精度を確認する際には、以下の点にも注目するとよいでしょう。

  • 図面がわかりやすいか
  • 使用する素材や設備の詳細な説明が記載されているか
  • 施工スケジュールが明確に示されているか

提示資料の精度が高い会社は、細かい部分まで計画的に工事を進める力があるため、安心して依頼できる可能性が高いでしょう。

 

自社に合った内装会社を選ぼう

オフィスの内装は、空間の快適性や機能性を向上させるだけでなく、企業の成長や従業員の働きやすさにも直結します。

適切な業者を選ぶことで、スムーズな進行と高品質な仕上がりが期待できます。

選定の際には、ワンストップで対応できるか、過去の施工実績が豊富か、プロジェクトマネージャーの対応力が高いかなど、複数のポイントを重視することが大切です。

また、見積もりや提案資料の精度も確認し、追加費用の発生やスケジュールの遅れを防ぐようにしましょう。

オフィスの移転やリニューアルを成功させるためには、自社のニーズに合った内装会社を慎重に選び、各工程をしっかりと管理することが不可欠です。

信頼できるパートナーを見つけて、理想のオフィス空間を実現しましょう。

 

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この記事を書いた人

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