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オフィスのレイアウト変更、何から始める?担当者が知るべき全手順と成功のポイント

2025.12.05
オフィスレイアウト

働き方の多様化が進む今、オフィスの役割は単なる作業場所から、コミュニケーションを育み、新たな価値を創造する戦略的拠点へと変化しています。レイアウト変更は、その変化に対応し、会社の未来を創るための重要なプロジェクトです。

しかし、経験のない担当者にとって、レイアウト変更プロジェクトを進めるのは非常に不安ではないでしょうか。

本記事では、オフィスレイアウト変更の目的から、具体的なレイアウトの種類、失敗しないための7つのステップ、パートナー選びのポイントまで解説します。

 

オフィスのレイアウトを変更すべき3つの理由

なぜ今、多くの企業がオフィスのレイアウト変更に取り組んでいるのでしょうか。ここでは、企業がレイアウト変更を検討すべき代表的な3つの理由を解説します。

 

生産性の向上と業務効率化

最適なレイアウトは、従業員一人ひとりの生産性を劇的に向上させます。
部署内の連携が多ければデスクを近くに配置し、逆に個人の集中作業が中心ならパーテーションで区切られたスペースを設けるなど、業務の流れを考慮した効率的な動線を重視したレイアウトは、業務に集中できる時間の増加に寄与します。

また、日常的にWeb会議を行なう会社では、業務効率化に周囲の音を気にせず話せる個室ブースや、短時間の打ち合わせに使える小さなミーティングスペースの設置は必須です。
個々の従業員が働きやすいと感じる環境の整備は、パフォーマンスを最大限に引き出すための土台となるのです。

 

コミュニケーションの活性化と組織力強化

オフィスレイアウトは、社内のコミュニケーションの量と質を大きく左右します。
固定的なレイアウトのオフィスでは、コミュニケーションが部署内に偏りがちです。

しかし、カフェ風のリフレッシュスペースや、部署の垣根なく誰でも使えるコラボレーションエリアを設けることで、偶発的な会話や出会いの発生が期待できます。

オフィスが生み出す意図された偶然は、部署を超えた情報共有や新たなアイデアの創出を促し、組織全体の連携を強めます。何気ない雑談から課題の解決方法や新たなイノベーションが生まれることは珍しくありません。レイアウトの工夫一つで、組織に一体感と活気をもたらすことを期待できます。

 

企業ブランディングの明確化と人材採用強化

オフィスは企業理念や文化を社内外に発信する強力なメディアとしての役割を持ちます。開放的で風通しの良いレイアウトは「オープンな社風」を、先進的なデザインは「革新性」を、自然素材を多く使った空間は「サステナビリティへの意識」を、訪れる人に無言で伝える力を持ちます。
特にデザイン性の高いエントランスは、来訪者に強い第一印象を与え、企業ブランドの向上に貢献するでしょう。

来訪者の印象を変える効果は、人材採用においても重要です。
従業員が自社のオフィスに誇りを持ち活き活きと働く姿を見せることで、採用候補者自身が働くイメージを強固にし、入社の意欲を駆り立ててくれます。

 

代表的なオフィスレイアウト5選と特徴

オフィスのレイアウトには、それぞれにメリット・デメリットがあります。自社の目的や働き方に合ったレイアウトを選ぶことが成功の第一歩です。ここでは代表的な5つの種類を紹介します。

 

対向式レイアウト(島型)|部署内の連携を重視

デスクを向かい合わせに配置する、日本のオフィスで最も一般的なレイアウトです。
チーム内のメンバーが顔を合わせやすいため、情報共有や相談といったコミュニケーションが活発になるのが最大の特長です。

一方で、前の席や隣の席の人の視線が気になり、個人の作業に集中しにくいという側面もあります。部署単位でのチームワークを重視する営業部門などに向いているといえるでしょう。

 

背面式レイアウト|個人の集中とチームの連携を両立

お互いが背中合わせに座るレイアウトです。前方の視界が遮られるため個人の作業に集中しやすい環境を作れる上、椅子を回転させて振り返るだけでチームメンバーとすぐに話せる、集中と連携のバランスの良さが魅力です。

ただし、対向式に比べて広いスペースが必要になる傾向があります。エンジニアやデザイナーといった、集中作業とチームでの協業の両方が求められる職種に最適なレイアウトです。

 

同向式レイアウト(スクール型)|集中しやすい環境に

教室のように、全員が同じ方向を向いてデスクを配置するレイアウトです。
周囲の視線が気にならずプライバシーを確保しやすいため、個人の業務に集中できます。

しかし、従業員同士のコミュニケーションが取りにくく、雑談などが生まれにくいのが難点です。コールセンターや銀行の窓口業務、データ入力など、個人で完結する業務が中心の職種で採用されています。

 

フリーアドレス|部署を超えた交流を促進

一人ひとりに固定席を設けず、その日の業務内容や気分に合わせて自由に働く席を選ぶスタイルです。
部署の垣根を越えたコミュニケーションが生まれやすく、組織の活性化に繋がります。

また、在席率に合わせて座席数を最適化できるため、省スペース化やコスト削減の効果も期待できます。

ただし、誰がどこにいるか分かりにくくなるため、結果的に同じ人が同じ席に座るようになる場合があります。効果を最大限に引き出すには運用ルールの徹底が不可欠です。

 

ABW(Activity Based Working)|業務内容に合わせて働く場所を選ぶ

「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の略称であり、フリーアドレスをさらに進化させたレイアウトです。
単に席を自由にするだけでなく、仕事内容(Activity)に合わせて最も生産性が上がる場所を自律的に選ぶ(Based)働き方を指します。

「集中したい時」「Web会議をする時」「チームで議論する時」など、目的に応じて最適な環境を選べるため、従業員の生産性と満足度が大きく向上します。
その反面、集中ブースや会議室、コラボスペース、カフェエリアといった多様な機能を持つスペースを設計する必要があるため、導入コストの高騰は避けられません。

 

オフィスレイアウトを変更する7ステップ

オフィスレイアウト変更は、思いつきで進めると失敗しやすくなります。
計画的かつ着実にステップを踏むことが成功への近道です。ここでは、担当者が押さえるべき7つのステップを解説します。

 

Step1:プロジェクトチームを発足

まずは社内でレイアウト変更を推進する専門のプロジェクトチームを発足させましょう。
総務や管理部門だけでなく、営業、開発、企画など、各部署からメンバーを横断的に選定するのがおすすめです。

プロジェクトの初期段階から様々な部署の従業員を巻き込むことで、「自分たちのオフィスを自分たちで創る」という当事者意識が芽生え、完成後の満足度向上に繋がります。

また、チームに明確なリーダーを設置し、経営層からの承認を得ておくことが重要です。

 

Step2:課題整理と目的を定める

次に、現状のオフィスが抱える課題を徹底的に洗い出し、レイアウト変更の目的を定めます。
「会議室がいつも埋まっていて予約が取れない」といったスペース不足の解消、「将来的な人員増加への対応」「部署間の連携が少なく情報共有が滞っている」といったコミュニケーションの活性化、さらには「リモートワークと出社のハイブリッドな働き方への対応」など、さまざまな観点から課題と目的をリストアップしましょう。

このステップで最も重要なのは、従業員アンケートやヒアリングを通じて現場の生の声を集めることです。実際に働く従業員が感じている不満や要望を可視化することで、解決すべき課題が明確になり、レイアウト変更の確固たる目的が定まります。

 

Step3:全体のスケジュールを計画する

目的が定まったら、プロジェクト全体のスケジュールを計画します。
レイアウト変更は、オフィスの規模や工事内容次第では、半年から1年がかりの長期プロジェクトになることも珍しくありません。業者選定、設計、工事、引越しなど、各工程に必要な期間を洗い出し、ゴールから逆算して計画を立てましょう。

社内の繁忙期や大きなイベントがある時期を避け、通常業務への影響が最小限になるよう配慮することで、プロジェクトをスムーズに進行しやすくなります。
また、余裕を持ったスケジュールを組むことで、予期せぬトラブルにも対応しやすくなるでしょう。

 

Step4:コンセプトの策定と概算予算

目的に基づき「どんなオフィスにしたいか」という具体的なコンセプトを策定します。
例えば、「自然と人が集まるコミュニケーションハブ」「究極の集中環境とリフレッシュ空間の両立」など、新オフィスに求める要素を言語化しましょう。

コンセプトが決まったら、それに基づいて概算の予算を立てます。工事費や家具購入費、設計費などを考慮し、社内で承認を得ておきましょう。コンセプト策定の際も、従業員の声を積極的に取り入れるのが理想的です。ワークショップなどを開催し、理想のオフィスについて意見を出し合うことで、より多くの従業員が共感できるコンセプトと適切な予算を策定できます。

 

Step5:業者の選定と見積依頼

コンセプトと予算が決まったら、いよいよレイアウト変更を依頼する専門業者を選定します。
複数の業者に声をかけ、コンセプトや要望を伝えた上で、提案と見積もりを依頼しましょう。

業者選定は単なる価格比較ではなく「自社の課題を理解し解決策を提案してくれるか」という視点が重要です。
また、内装デザインだけでなく、ICTやネットワーク構築まで一括で対応できるパートナーを選ぶことで、業者との連携がスムーズになり、快適で働きやすいオフィス環境を実現できます。

 

Step6:施工スケジュールを確認

依頼先の業者と設計の詳細を詰め、最終的な施工スケジュールを確定させます。
工事期間中の仮オフィスの確保、騒音や匂いへの対策など、工事にともなう対応も綿密に打ち合わせ、業務が滞らないように準備を進めましょう。

 

Step7:レイアウト変更実施

計画に沿って、内装工事や家具の搬入、引越し作業などを実施します。
プロジェクトチームは社内向けのアナウンスを行なうのと同時に、工事が計画通りに進んでいるか、定期的に進捗を確認しましょう。

レイアウト変更は、完了したら終わりではありません。新しいオフィスで働き始めた後、実際に使ってみた感想や改善点を収集するために従業員アンケートを実施することが大切です。そのフィードバックを元に、家具の配置を微調整したり、運用ルールを見直したりすることで、より満足度の高いオフィス環境が完成します。

 

レイアウト変更を依頼する業者を選ぶポイント

レイアウト変更プロジェクトの成否は、パートナーとなる専門業者に大きく左右されます。
ここでは、業者選びで後悔しないための4つのポイントをご紹介します。

 

実績が豊富か

まず確認すべきは、業者の施工実績です。
企業のウェブサイトにある施工事例ページをチェックし、どのようなオフィスを手掛けてきたかを確認しましょう。

特に、自社と同程度の規模や、同じ業種の企業の事例が豊富であれば、業界特有の課題や働き方への理解度が高いと期待できます。
また、得意とするデザインのテイストも重要な判断基準です。自社が目指す方向性と合っているデザインができるか、複数の事例を比較して判断しましょう。

 

提案力があるか

優れた業者の対応は、顧客からの要望をただ形にするだけではありません。
課題をヒアリングした上で、さらに課題を解決する方法や、さらに発展した働き方といったプラスアルファの提案をしてくれます。最新のオフィス事情や働き方のトレンドを踏まえ、期待を超えるような空間デザインを提案してくれる業者こそ、信頼できるパートナーになってくれるでしょう。

 

どこまで任せられるか(対応範囲を確認)

オフィスレイアウト変更には、デザイン設計、内装工事、電気・通信工事、オフィス家具の選定・購入、引越し作業、旧オフィスの原状回復など、多岐にわたる業務が発生します。
これらを別々の業者に依頼すると、担当者の連絡・調整業務が非常に煩雑になるため、すべてを一社で一括対応(ワンストップ対応)が可能な業者に依頼するのが理想的です。

窓口が一本化されることで、担当者の負担が大幅に軽減されるだけでなく、責任の所在を明確にしながらプロジェクト全体をスムーズに進行できるメリットがあります。

 

コミュニケーションは円滑か

数ヶ月にわたるプロジェクトを共に進める上で、担当者とのコミュニケーションの円滑さは非常に重要です。要望や質問に対して迅速かつ的確に回答し、専門的な内容を分かりやすく説明できる担当者は、プロジェクトのスムーズな進行を助けてくれる強い味方になります。打ち合わせを重ねる中で相性を確認し、安心してプロジェクトを任せられる担当者を見つけることが、プロジェクト成功への近道です。

 

最終見積もりの内訳は明確か

内装工事にかかる費用はもちろん重要な選定基準ですが、単純な金額の安さだけで選ぶのは危険です。
費用を検討する際には、見積もりの透明性にも意識を向けましょう。初期段階の概算見積もりでは「工事一式」といった大まかな表記でも仕方ありませんが、契約前の最終見積もりでは、項目と金額が詳細に記載されているか確認しましょう。

内訳が不明瞭な見積もりは、後から追加費用を請求されるリスクが潜んでいます。内訳が明確な見積もりは、業者の誠実な姿勢の表れです。必ず最終見積もりの内訳を確認し、納得感を持てる業者に依頼しましょう。

 

オフィスレイアウト事例

ここではWAKURINOが手掛けたオフィスレイアウトの事例をご紹介します。

 

事例1:株式会社イデックスオート・ジャパン 様

引用元: 「シンカ」自由に働き、自分らしく働くオフィス

自動車関連事業を幅広く営む株式会社イデックスオート・ジャパン様。「新変」「進化」「新華」の3つの”シンカ”をコンセプトに、おしゃれさを前面に出したオフィスへとリニューアルいたしました。

移転前に行なった社内アンケートに寄せられた「狭くて働きづらい」「休憩スペースがない」「食事をする場所も少ない」「集中して働く場所がない」といった意見を踏まえ、オフィスデザインにABWを採用。

カフェカウンターや集中ブース、バーカウンターなどを設置し、自由な働き方を求める従業員の声に応えるオフィスへと生まれ変わりました。

 

事例2:株式会社新出光 様

 引用元:160坪 オフィスビル 複数フロアイノベーション

石油事業や電力事業を展開する株式会社新出光様は、「働く人」にフォーカスした開放的な空間と働きやすさを共存したオフィスへの全面リニューアルを行ないました。

従業員の働きやすさを最重視されたオフィスデザインにより、執務エリアには全面的にABWを導入。

オーソドックスなオフィスデスクに加え、立ったまま作業ができる昇降デスク、ゆったりとしたソファー席、オンラインミーティング向けの半防音個室など、気分や目的に応じて働く場所を選べる自由なワークエリアを実現しました。

 

まとめ

オフィスのレイアウト変更は、単なる空間デザインを変える行為ではありません。
従業員の働き方を変え、組織の文化を醸成し、ひいては会社の未来を創るための重要な投資です。
自社が目指すオフィスの役割を言語化し、コンセプトを実現する計画を立てることで、理想のオフィスへは現実的なものになるでしょう。

オフィスのレイアウト変更をご検討の際には、ぜひWAKURINO(ワクリノ)までご相談ください。

 

「ワクリノ」

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この記事を書いた人

ワクリノ編集部スタッフ
働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。
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