ワクリノ特集SPECIAL COLUMN
最近よく聞くZoom Phoneって何?クラウドPBXやひかり電話など、法人向け電話サービスと比較
目次
Zoom Phoneとは?どんな仕組み?
近年、Zoom Phoneというサービスが注目されています。Zoom Phoneは、ビジネス向けのクラウドベースの電話システムであり、従来の法人向け電話機能と比較される事があります。
以下では、Zoom Phoneについて詳しく解説していきます。
Zoom Phoneとは?
Zoom Phoneは、Zoom Video Communicationsが提供しているビジネス向けの電話サービスです。Zoom会議と統合されており、テレワーク環境やリモートワークに適しています。従来のオフィス電話機の機能に加え、ビデオ通話やチャット機能も組み合わせられています。
基本機能
Zoom Phoneの基本機能は以下の通りです。
- 電話通話
Zoom Phoneは通常の電話通話を行うことができ、日常業務に必要な通話が可能です。
- ビデオ通話
オンライン会議やリモートワーク環境でのコミュニケーションに利用できます。顔を見ながらのコミュニケーションが可能です。
- チャット
テキストベースのチャット機能も備えており、メッセージのやり取りやファイルの共有など、リアルタイムでのコミュニケーションが可能です。
- スケジュール管理
ミーティングや通話のスケジュール管理機能が備わっており、効率的なスケジュール調整が可能です。
- 順番通知やキューイング
コールセンターやカスタマーサポートなどで利用される機能で、着信順や待ち時間を管理するための機能があります。
デバイス・利用環境
Zoom Phoneを利用できるデバイス(利用環境)には、以下のようなものがあります。
- デスクフォン
デスクフォンは、従来の電話機のように机に設置して利用する電話機です。通話やビデオ通話、チャットなどのコミュニケーション機能を備えており、オフィス環境での利用に適しています。
- ソフトフォン
ソフトフォンは、パソコンやモバイルデバイスにアプリをインストールして利用する電話機能です。オフィス外やリモートワーク環境でも通話やビデオ通話を行うことができます。
- モバイルアプリ
Zoom Phoneのモバイルアプリを利用することで、スマートフォンからも通話やビデオ通話、チャットなどの機能を利用することができます。外出先や移動中でもビジネスコミュニケーションを行うことが可能です。
用途に合ったデバイスを活用することで、ビジネスのニーズや環境に合わせた柔軟な通信環境を構築することができ、オフィス内外での効果的なコミュニケーションをサポートします。
特長
Zoom Phoneは、以下のような4つの特長があります。
- オールインワンのソリューション
Zoom Phoneは通話、ビデオ通話、チャット、ミーティングのスケジュール管理など、さまざまなコミュニケーションツールを統合したオールインワンのソリューションを提供しています。
- 柔軟な利用方法
オンライン会議と同様に、Zoom Phoneを利用して電話会議も行うことができます。また、デスクフォン、ソフトフォン、モバイルアプリなど、さまざまなデバイスでそれを利用することができます。
- 簡単なセットアップと管理
Zoom Phoneはクラウドベースのサービスであり、従来の電話システムと比べてセットアップや管理が簡単です。遠隔地にいる従業員や在宅勤務者にも柔軟に対応できます。
- セキュリティと信頼性
Zoomはセキュリティの高い通信環境を提供するための様々なセキュリティ機能を導入しており、電話会議や通話の信頼性も高いです。
このように、Zoom Phoneはビデオ会議サービスと電話システムを一元化し、柔軟な利用方法や簡単なセットアップ、セキュリティなど、メリットを感じる特長を持つクラウド電話サービスです。
Zoom Phoneとその他法人向け電話サービスの違い
法人向け電話サービスには、固定電話、ひかり電話、IP電話、クラウドPBXの主に4つの種類があります。
電話の種類 | 特徴 |
---|---|
固定電話 | 物理的な電話回線を使用 |
ひかり電話 | 光ファイバーネットワークを使用 |
IP電話 | インターネット回線に接続したPBX(主装置)で運用 |
クラウドPBX (Zoom Phone含む) | インターネット上のPBXを通じて提供されるサービス |
各電話サービスの機能比較表
項目 | 固定電話 (メタル回線) | ひかり 電話 | 050 IP電話 | クラウド PBX | Zoom Phone |
---|---|---|---|---|---|
PBX※1の要否 (✕要・△要確認・〇不要) | ✕ | ✕ | △ スマホ・PCフォンのみの運用時はPBX不要 | 〇 | 〇 |
既存電話番号のLNP>※2対応 (〇可・△要確認・✕不可) | 〇 | 〇 | △ 050への転送イメージでの利用は可能 | 〇 | 〇 |
緊急通報(110番、119番など)への発信 (〇可・✕否) | 〇 | 〇 | ✕ | ✕ | ✕ |
スマートフォンの内線化対応 (〇可・△要確認・✕否) | ✕ | ✕ | △ スマホ・PCフォンのみの運用時は内線可能 | 〇 | 〇 |
ソフトフォン(PCフォン)対応 (〇可・△要確認・✕否) | ✕ | ✕ | △ PBX連携は不可 | 〇 | 〇 |
メンテナンス方法 | 自社or 保守会社管理 | 自社or保守会社管理 | キャリア管理 | サービス提供者管理 | サービス提供者管理 |
キャリア側障害対応 | キャリア側 | キャリア側 | キャリア側 | サービス提供者側 | サービス提供者側 |
機器側障害対応 | 自社or 保守会社管理 | 自社or保守会社管理 | 自社側 | 自社orサービス提供者側 | 自社orサービス提供者側 |
増設のし易さ(〇容易・△難しい・✕非常に難しい) | ✕ ※工事業者にて 工事が必須 | △ ※工事業者にて工事が必要な場合あり | △ ※工事業者にて工事が必要な場合あり | 〇 | 〇 |
導入費用 | 高 | 高 | 中 | 中~高 | 低~中 |
※2 LNP(Local Number Portability)とは、契約している電話会社を変更したあとも現在使っている電話番号を変えないまま使い続けることができるようになるサービスのことです。
固定電話は物理的な電話回線を利用することで安定した通話品質を提供し、ひかり電話は光ファイバーを使用して高速かつ高品質な通話を実現します。
一方、クラウドPBXとIP電話はインターネットを通じて通話を行うことで、リモートワークや複数拠点間でのスムーズな連携を可能にし、設備投資の削減や柔軟な機能拡張が魅力です。これらのサービスはそれぞれ特色があるため、企業規模や業種、電話の利用状況、コストパフォーマンスを考慮し、選択する必要があります。
電話サービスを決めるポイント
電話サービスに求める機能や品質は、企業によって異なります。
以下のポイントを参考に自社にあったサービスを選んではいかがでしょうか
- ビジネスニーズ
- 固定回線: 通話品質を重視する場合に適しています。
- ひかり電話: 高速インターネットとセットで利用したい場合に適しています。
- クラウドPBX: リモートワークや柔軟なシステム拡張を必要とする場合に適しています。
- ネット電話: チャットやビデオ会議と連携したい場合に適しています。
- Zoom Phone: オールインワンのコミュニケーションツールを探している場合に適しています。
- 予算と料金体系
各電話サービスの料金を比較し、自社の予算に合った初期費用やランニングコストのサービスを検討しましょう。
- 利用環境と拡張性
自社の利用環境で問題なく稼働するかどうか、インターネット回線の安定性やシステムの拡張・変更に柔軟に対応できるかを確認しましょう。
- セキュリティとリスク管理
インターネット回線の品質やセキュリティリスクを考慮し、適切な選択を行うことも重要です。
- 操作性とトレーニングの必要性
各電話サービスの操作性や利用者へのトレーニング負担も考慮し、必要に応じて導入前に対策を立てましょう。
電話の種類やサービスは、このようなポイントを総合的に考慮して選ぶことが大切です。
各電話サービスの特性の確認と比較を行い、最適な選択を行うことで、効果的なコミュニケーション環境を構築することができます。
サービス選択を簡易フローチャートにまとめましたので、ご参照ください。
電話サービス選択の簡易フローチャート
働き方に合わせたサービスと特徴
一般的なフル出勤企業
例えば、医療業界、製造業、飲食業、交通業、の業種では、サービス提供や安全確保のために従業員が定時で出勤することが不可欠です。
そんなフル出勤企業様向けの電話サービスと特徴は以下3つです。
サービス1. 固定電話(ひかり電話含む)
- 特徴a. 安定した通信品質
- 特徴b. オフィス内外への通話の確実性
サービス2. クラウドPBX
- 特徴a. スマホ内線化による通信コスト削減
- 特徴b. 通話対応の柔軟性の向上
サービス3. Zoom Phone
- 特徴a. スマホ及びPCの内線化による通信コスト削減
- 特徴b. オフィス内外でのコミュニケーションツール統合
- 特徴c. ボイスメールなどの活用による連絡の円滑
リモートワーク導入企業
例えば、ソフトウェア開発、デザイン、マーケティング、コンサルティングなどの業種は、物理的なオフィスに依存せずに仕事ができるため、リモートワークの導入が比較的容易です。
リモートワークを導入している企業向けの電話サービスと特徴は以下3つです。
サービス1. クラウドPBX
- 特徴a. スマホ内線化による通信コスト削減
- 特徴b. ブラウザ管理による通信方法の一元化
- 特徴c. ビデオ通話やチャット機能を使ったコミュニケーションの向上
サービス2. Zoom Phone
- 特徴a. スマホ及びPCの内線化による通信コスト削減
- 特徴b. ビデオ通話やチャット機能を使ったコミュニケーションの向上
- 特徴c. 電話からWeb会議への昇格でMTG時間の短縮と効率化
サービス3. IP電話
- 特徴a. インターネットを通じた柔軟な通信手段の提供
- 特徴b. オフィスに依存せずに業務の実施
コールセンター業務のある企業
例えば家電量販店、通信販売、テレマーケティング、金融機関や債権回収会社などの業種では、お客様対応のためのコールセンター機能が必要な企業もいます。
コールセンター業務にも対応できる電話サービスと特徴は以下3つです。
サービス1. クラウドPBX
- 特徴a. 多数の通話の効率的な処理(自動応答、順番待ち通話など)
サービス2. Zoom Phone
- 特徴a. オプション機能の利用によるコールセンター業務の強化(自動応答、順番待ち通話など)
- 特徴b. 顧客対応の迅速化(通話転送、ビデオ通話やチャット機能)
サービス3. IP電話
- 特徴a. 柔軟な通信手段の提供 (モバイルアプリケーションの活用)
- 特徴b. コールセンタースタッフの外部委託活用
まとめ
Zoom Phoneは、近年ビジネスシーンで注目を集めているクラウドベースの電話サービスであり、法人向け電話サービスの基本機能はもちろん、オプション機能が充実しており、設定操作や利用デバイスなど幅広い特長を持っています。
どんどん働き方が多様化が進む中、会社のニーズやワークスタイルに合わせて最適な電話サービス、コミュニケーションツールを選択することが大切です。
今回の記事では電話サービスにクローズアップしてZoom Phoneについて簡単にご紹介しましたが、もう少し詳しく知りたい方は、ぜひワクリノまでお問い合わせください。
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この記事を書いた人
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- 働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。