ワクリノ特集
【生産性向上】快適なオフィス内装にするポイント!施工事例や費用相場、期間なども解説!
オフィス環境は、従業員の快適性や満足度、生産性の向上など、さまざまな面に影響を及ぼします。
オフィス環境を変えるだけで、生産性が向上したり、採用率が上がったり、などうまく活用すれば会社にとって良い設備投資となります。
今現在のオフィス環境をよりよくしたい、と考えてはみるものの、実際に施工を考えると、「予算内でどこまでできるんだろう」「どんなオフィスにするのがベストなんだろう」と色々と悩むことが多いと思います。
この記事では、オフィス内装の事例やポイントの他、工事の費用相場や工事期間など、年間500件以上のオフィスのお悩み解決実績を持つ、WAKURINO(ワクリノ)が分かりやすく解説していきます。
オフィス内装をより良くしたい、と検討している方はぜひ、参考にしてみてください。
目次
オフィスの内装が会社や従業員に与える影響は大きい
まずは、オフィスの内装が従業員に与える影響について知っておきましょう。
一般社団法人 日本オフィス家具協会が行った「オフィスワーカーから見た、オフィス環境ニーズのトレンド」の調査結果によれば、「オフィス環境(家具や内装)は、仕事の成果や仕事に対するモチベーション向上に影響を与える」という質問について「そう思う・ややそう思う」と回答した人は71.4%となっています。
この調査結果から、内装を含むオフィス環境は、従業員のモチベーションにかなり大きな影響を与えていることがわかります。
では、オフィスの内装を改善することにより、会社や従業員にはどのような良い効果がもたらされるのでしょうか。
従業員の生産性や業務効率の向上
オフィスを従業員の働き方に合わせた内装に改善することにより、生産性や業務効率の向上が期待できます。
一般社団法人日本オフィス家具協会が2017年3月に発表した「『オフィスワーカーから見た、オフィス環境ニーズのトレンド』を探るための調査の実施と、分析結果を踏まえた提言・提案」によれば、「オフィス環境の良し悪しは、仕事の成果をあげることに影響するか」という質問に、約65%の方(首都圏の事業所に働くワーカー3,316名中)が「そう思う・ややそう思う」と回答しています。
このように、オフィス内装、つまりオフィス環境はそれほど、働く従業員の生産性や業務効率に大きく影響を与えているということです。
たとえば、やりとりが頻繁に発生する部署同士がオフィス内で離れた位置に配置されていた状況を改善するだけでも、従業員がオフィス内を歩く時間が短縮され、時間ロスの削減につながります。
また、他にも次のような改善などが考えられます。
- Web会議専用のブースを新設
- 会議室を増設
- コピー機のような共有のOA機器の場所を工夫
こういったオフィス内の無駄や不効率な部分は探せば意外と出てくるものです。
たとえ1日単位、1人の従業員単位で見れば小さな時間損失であっても、年間で、かつ全社員で換算すると相当な時間ロスにつながるはずです。
こういったオフィス内の無駄を減らし、従業員が効率的に業務を行えるような環境を作ることで、結果的に従業員の生産性や業務効率が向上が見込めます。
従業員のモチベーションアップ
オフィス内装をおしゃれにデザインしたり、従業員にとって居心地の良い快適な空間を作り出すことで、従業員のモチベーションアップにつながります。
たとえば、リフレッシュスペースを設けたりするだけで業務にメリハリをつけやすくなります。
また、背の高いパーテーションを取っ払って開放的なオフィスにすることで、狭さや堅苦しさを感じにくくなるでしょう。
このように、良いオフィス内装は、従業員の働くモチベーションという気持ちの面でも良い影響をもたらすのです。
従業員間コミュニケーションの円滑化
オフィスの内装は、従業員間のコミュニケーションの促進にもつながります。
たとえば、開放的なレイアウトや、共有スペースを設置することにより、自然と社員同士で目が合いやすくなったり、会話が生まれやすくなります。
社内間での新しい交流や人間関係も生まれやすくなるでしょう。
また、そもそも連携を密に取り合う部署同士が離れた位置にあると、コミュニケーションを取るためにわざわざ歩かなければなりません。
こういった不効率を解消することで、従業員間の連携をより密なものにすることが可能となるのです。
従業員のストレス軽減
オフィス内装が良いとそれだけ従業員はストレスを感じにくくなり、心の健康面でも良い影響を与えます。
たとえば、窮屈で狭いオフィスよりも、開放的で広々としたオフィスの方が、気持ちとしてものびのび働くことができると思います。
また、無機質で堅苦しい配色のオフィスから、緑色やオフィスグリーンをふんだんに使った自然を感じるオフィス内装に変更するなどもストレス緩和に有効でしょう。
オフィスは従業員が長時間過ごす場所ですから、従業員がストレスを溜めにくいデザイン、レイアウトを心がけることが大切です。
業務コストの削減
良いオフィス内装は、業務コストの削減にもつながります。
たとえば、従業員の業務内容に応じて動線を設計することにより、業務上の無駄な移動時間を削減することが可能です。
また、従業員が業務に集中しやすい環境であれば、それだけ生産性も上がります。
実際に、Dropbox Japanが2023年12月12日に発表したグローバル調査「In serch of lost focus」の結果によれば、ナレッジワーカー(肉体労働以外の仕事をするワーカーのこと)の 集中力が途切れない対策をすることにより、日本全体で年間約25.8兆円の経済効果が生まれると試算されています。
つまり、従業員の集中力が切れにくいオフィス環境を作れれば、無駄な残業を減らしたり、生産性を向上させたり、業務コストの削減にもつながるということです。
このように、オフィス内装を工夫するだけで、従業員の物理的な業務コストを削減できるだけではなく、生産性の向上という意味でも、業務コスト削減につなげることができるのです。
会社全体のイメージアップ
オフィス内装はいわば会社の顔です。
たとえば、訪れたオフィスが汚く地味な場合と、おしゃれな場合、どちらがパッと見て信用できそうな会社だと思うでしょうか。
おそらく、多くの方が後者を選ぶと思います。
このように、オフィス内装は、従業員だけではなく、外部から会社の良し悪しを図る判断材料にもなるのです。
また、エントランスや来客用の会議室などにコーポレートカラーやロゴを使ったりすることで、ブランドイメージをアピールすることにもつながります。
このように、オフィス内装を綺麗に整えることで、外部からの印象も良くなり、会社全体のイメージアップにつながります。
離職率の低下
オフィス内装は、間接的に従業員のモチベーションを向上させるだけではなく、離職率を低下させる効果も期待できます。
おしゃれで綺麗なオフィスで気持ちよく働いていると、自然と会社への愛着にもつながってくるものです。
たとえば、シンガポールでコールセンター業を営む企業では、年間の離職率が100%だったところ、オフィス内装を改善させたことにより、離職率が低下したそうです。
もちろん、オフィス内装だけが離職率低下の要因ではありませんが、実際にそういった効果を出している企業も多く存在します。
このように、良いオフィス内装は離職率の低下にも大きく関係してくるのです。
採用活動がしやすい
良いオフィス内装は、離職率の低下だけではなく、優秀な人材を獲得しやすくしてくれる効果も見込めます。
たとえば、おしゃれで綺麗なオフィスと、堅苦しく散らかったオフィスの場合、あなたならどちらで働きたいと思いますか。
おそらくほとんどが前者を選ぶと思います。
このように、オフィスの内装が求職者の印象に与える影響は大きいのです。
言い換えれば、おしゃれで綺麗なオフィスは求人を出す際の強い武器となります。
オフィス内装変更で良い影響を出すための9つのポイント
オフィスの内装変更は、会社版の自己投資ですから、一番の目的は業務効率化や生産性の向上など、会社の利益向上です。
また、会社によっても異なりますが、オフィス内装変更にかけられる予算も限られていると思います。
そのため、やみくもに内装を新しくしていくのではなく、費用対効果が高いものを優先的に実施していくことが重要です。
そのためにも、以下の9つのポイントを押さえておきましょう。
オフィスの内装コンセプトを明確にする
オフィスの内装を変更するには、まず明確な内装コンセプトを持つことが重要です。
たとえば、次の会社さまは「〜心地よい時間、つながりを生む場所〜四季を感じさせる空間作り」というコンセプトで、オフィス内装を刷新されました。
引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所
そのため、オフィス内には四季を感じさせる色やインテリア、壁紙、床材さのバランス良く様々な要素が取り入れられています。
また、次の会社さまは「シンカ」という独自のコンセプトを元にオフィス内装を刷新されました。
- 新しく変わる/リノベーション【新変 シンカ】
- 進化する/テクノロジー(無線LAN・大型モニターなど)【進化 シンカ】
- 新しい華を加える/ブランディング(リクルーティング)【新華 シンカ】
という3つのキーワードから「シンカ」というコンセプトは成り立っています。
このように、内装コンセプトという軸が決まれば、無駄な内装変更を行うことがなくなります。
また、オフィス全体でブレがなく統一感のあるオフィス内装変更が実現できます。
オフィス内装変更を検討するのであれば、まずは内装コンセプトを策定しましょう。
企業のブランドイメージとの一体感を出す
オフィスの内装は、企業の顔です。
そのため、企業ブランドのイメージを反映させましょう。
内装デザインに、ブランドのロゴやカラーを活用することで、来客に企業のアイデンティティを視覚的に伝えることができます。
また、来客だけではなく、従業員にもブランドを定着させることにもつながります。
具体的な方法としては、次のようなものが有効です。
- 壁の色や家具のデザインなどにブランドカラーを使用
- エントランスに企業のアイデンティティを表す象徴的なデザイン要素を採用
- 壁画やポスター、装飾品などを活用して、企業のミッションやバリューを視覚的に表現
たとえば、次の会社では、自社事業を表現した『車のグリル』を連想させるようなデザインパネルをエントランスに採用しています。
このように、オフィス内装を活用し、企業としてのブランドイメージを浸透させていくことが重要です。
オフィス内装に関する条件を明確にする
オフィス内装変更を始める前に、制約条件を明確にすることも忘れてはいけません。
やりたいと思っても、制約条件によっては実現不可能な場合があるためです。
制約条件には、次のようなものが含まれます。
- 予算
- スペース
- 法律
- 契約内容
予算によって使用できる素材や設備、インテリアのグレードは変わってきますし、オフィススペースの広さによっても出来ることは変わってきます。
また、オフィス内装変更の際には、建築コードや規制、内装制限や安全基準など、法的な要件の遵守が必要不可欠ですし、物件の契約内容によってはできないこともあります。
後々「これができなくなってしまった」という事がないように、オフィス内装変更にあたって遵守すべき制約条件は一通り明確にしておきましょう。
従業員に今現在のオフィスに関するヒアリングを実施する
オフィスは従業員が長時間使う場所ですから、従業員の働き方に合わせて変更していくことが最も生産性向上につながります。
そのためにも、まずはオフィスをずっと利用し続けている従業員に対してヒアリングを行い、意見やニーズを吸い上げることが重要です。
従業員に対するヒアリングは、次のように、さまざまな方法で行うことができます。
- アンケート
- 1on1(面談)による聞き取り調査
- オフィス改善に関するワークショップの開催
このように、最適な方法を使って従業員のオフィスに関する良さ、悪さなどを声を集めましょう。
しかし、中にはそういった不満を言いにくい従業員もいるかもしれません。このヒアリングは何より従業員の本音を集めることが重要なので、匿名で行うのがベストです。
匿名性を保証することで、従業員が率直な意見を述べやすくなります。
面談やワークショップで匿名性を担保するのは難しいため、まずはアンケート調査を匿名で全社員に対して行うのがおすすめです。
また、こういったヒアリングを実施することで、「きちんと従業員のことを思ってくれる会社だ」と思ってもらいやすくなります。
もし自分が出した意見が実際にオフィス内装に反映されたら、従業員のモチベーションはより向上するはずです。
業務内容に合わせ、効率の良い動線を意識したレイアウトにする
オフィス内装は、従業員の業務に合わせた動線にしていくことが生産性向上に直結します。
次のようなことを意識してレイアウトを決めていくとよいでしょう。
- コピー機など、頻繁に利用する設備を全従業員がアクセスしやすい位置に置く
- 従業員や来客が頻繁に行き交う通路は広く取る
- 混雑しやすいエリアができないようなレイアウトにする
- 集中作業を行う部署と、電話や会話が頻繁な部署を近くに配置しない
- 広すぎる会議室、狭すぎる会議室を適切な広さに変更して使いやすくする
- 各部署の横に簡単なオープン会議スペースを設ける
そのためにも、実際に従業員がどのような動きをしているのか、混雑しやすいエリアはどこなのか、無駄な移動が発生していないか、などの現状把握が何より重要です。
アンケートを実施したり、各部署にヒアリングを行ったりしながら、現状の動線の問題点や課題を洗い出していきましょう。
開放感を意識したデザインにする
開放感あるデザインは、従業員の快適性を高めたり、創造性をかきたててくれる効果が見込めます。
また、ストレス軽減にもつながります。
たとえば、背の高い間仕切りを無くし、ワンフロアにするだけで開放感を出すことが可能です。
もちろん、集中して作業をしたい、プライベート空間を確保したい、という要望があれば、机と机の間に背の低い間仕切りを置くなどで、オフィス全体の開放感を保ちつつ、集中やプライベートが確保しやすいレイアウトにすることもできます。
自然光を取り入れたり、壁や天井などに膨張色(白など)を使用するなども開放感の演出にはおすすめです。
このように、限られたスペースの中で、いかに開放感を出せるか、を検討してみましょう。
おしゃれでシンプルなデザインにする
オフィス内装には「おしゃれ」という観点も重要です。
InstagramやTikTokのような画像や動画のSNSの浸透により、自分で働いていて気持ち良いというだけではなく、他の人に見せられるという観点も、働く人のモチベーションに直結する時代になってきています。
そのため、オフィス内装は「おしゃれ」も意識すべきです。
また、オフィス内装における「おしゃれ」は、足し算ではなく、引き算を意識することが重要です。
不要な装飾を削ぎ落とし、シンプルかつ機能的なデザインにすることができれば、おしゃれに空間を演出することができます。
その上での足し算として、モダンでおしゃれな家具やインテリア、照明、アートを取り入れるなどアクセントを加えていくと良いでしょう。
また、予算に余裕があるのであれば、質の高い素材を使用するなどを検討してみるのも良いかもしれません。
オフィスだけではなくインテリアや什器も意識する
オフィスの内装は、床、壁、天井、間仕切りなどがメインになってきますが、インテリアや什器に配慮することも重要です。
どのインテリアや什器を選ぶかによって、オフィスの印象が大きく変わるからです。
たとえば、モダンでおしゃれなデスク、チェアー、棚を置くと、それだけでカフェのような空間演出ができます。
インテリアや什器は従業員が日々使うものであるため、使いやすいということが前提ではありますが、機能性だけではなくデザイン性の両面を考慮して選定しましょう。
情報セキュリティに配慮する
個人情報や機密情報の漏洩が問題になっている昨今。
オフィス内で重要な情報漏洩が起きてしまうと、自社への社会的信用が大きく損なわれてしまいます。
そのため、情報セキュリティにも配慮したオフィス内装にしていく必要があります。
たとえば、ゾーニングを考えるなどです。
機密レベルが高い情報を取り扱う部署は、社員や来客の往来がない場所に配置するなどセキュリティレベルに合わせた配置を考えましょう。
オフィスの内装制限を遵守する
内装制限とは、オフィスの安全性(火災の予防や安全な避難など)を確保するために、建築基準法や消防法で定められている内装材の使用制限のことです。
この内装制限は、全てのオフィスが対象ではなく、条件にあてはまるオフィスのみ適用されます。
内装制限に違反すると罰則が課せられてしまうため、オフィス内装変更時には十分に注意しましょう。
オフィスの内装制限については、「オフィスの内装制限とは?内容や条件、内装工事時の注意点などを解説」にて詳しく解説しておりますので、こちらも合わせてご覧ください。
トレンドや時代性も意識する
オフィスの内装設計においては、トレンドや時代性を意識することも重要です。
時代によってオフィス内装へのニーズは変わってくるからです。
たとえば、2020年ごろから発生したパンデミックによってリモートワークやWeb会議などオンラインを活用した働き方が浸透しました。
それに合わせて個人でWeb会議が気軽にできるスペースやブースなどのニーズが増えています。
また、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング:仕事内容に応じて働く場所を自ら選ぶスタイル)やフリーアドレス、ワーケーションのように新しい働き方なども出てきています。
DX化の推進やAI、メタバースなどの活用も今後ニーズとして増えてくるでしょう。
このように、時代に合わせて働く従業員のオフィスへのニーズは大きく変化していきますので、それに合わせた内装変更を進めていく必要があります。
オフィス内装変更で特に意識すべき8つの場所
ここまで、オフィスの内装変更において重要な考え方や押さえるべきポイントについて解説してきましたが、オフィス内装はこだわればキリがありません。
こだわればこだわるほど、かかる費用もどんどん膨れ上がってしまいます。
そのため、優先度付けが、予算内で希望のオフィス内装変更を進める上で特に重要になります。
企業によって優先度の高い場所は異なりますが、次の8つの場所が費用対効果が大きく、優先する場所としてはおすすめです。
壁
壁は、オフィス内装において最も重要な部位の1つです。
なぜなら、壁の色や素材は、オフィス全体の雰囲気や印象を大きく左右してしまうからです。
たとえば、明るい色の壁は空間を広く感じさせ(膨張色)、暗い色の壁は落ち着いた雰囲気(収縮色)になります。
一般的には明るい膨張色である白が壁に使われることが多いですが、自社のブランディングカラーや、オフィス内装コンセプトに合わせて色やデザインを入れた壁を選んでみても良いでしょう。
たとえば、次の会社さまでは、コーポレートカラーであるブルーとグリーンをオフィスの壁と床に取り入れています。
引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所
ブルーやグリーンは収縮色ですが、パステルカラーを使用することでオフィスの開放感を維持しています。
また、壁は1色である必要はなく、壁の一部だけを違う色や素材に変更することも可能です。(アクセントクロス)
たとえば、次の会社さまでは、コーポレートカラーである鮮やかなブルーとイエローを壁の一部に入れています。
引用元:13坪 コーポレートカラーをアクセントにした研修室・応接室のリノベーション
この会社さまのように、壁全体に使えない色をコーポレートカラーとして持っている会社も多いでしょう。
そういった場合には、アクセントクロスなどを活用するのがおすすめです。
床
床も壁や天井と同じく、従業員の視野に常に入り続ける場所です。
そのため、壁と同様に床の素材感やデザインによって、オフィス全体の雰囲気が大きく変わってきてしまいます。
また、壁と違って床は、従業員が歩く場所でもあるので、デザインだけではなく、滑り止めや防音効果などの機能性も考慮しなければなりません。
さらには、ゾーニングや掃除のしやすさ、配線という観点も重要です。
壁とは違い、単純に色や素材感やデザインだけでは決められないため、様々な意見を取り入れて慎重に検討していきましょう。
天井
オフィス内装において見過ごされがちですが、天井もオフィス内装に大きな影響を及ぼします。
特にオフィス全体の明るさや開放感に影響します。
たとえば、天井を高くするだけでもオフィスは広く開放的になりますし、天井をどのような配色にするのかによっても明るさが変わってきます。
よくオフィスに選ばれるのが明るい色であり、膨張色でもある白色です。
引用元:大きなワークベースを中心として周囲に多様なABWゾーニング_導入事例
特にこだわりがなければ白色で良いと思います。
また、次の会社さまのように、あえて天井を貼らずにスケルトンの状態にするのも、オフィスの雰囲気ががらりと変わるので、おすすめです。
近年では、間仕切りのないオープンオフィスが主流となってきているため、次の会社さまのように天井の塗装分けによってゾーニングをしている事例もでてきています。
引用元:見通しのよいスマートオフィス(天井塗装で空間間仕切り)_導入事例
このように、天井はオフィス空間を決める重要な要素であるため、慎重に検討する必要があります。
トイレ
オフィス内のトイレも、必ず検討すべき重要な場所の一つです。
実際にトイレメーカー大手であるTOTO株式会社が、オフィスワーカー1,041名を対象に行った「オフィストイレの水まわりに関する調査」の結果を見ると、仕事のモチベーションに影響する場所として6割以上の方が「トイレ・化粧室」と回答しています。
トイレはオフィス内で唯一、従業員が一人になれるプライベート空間です。
そのため、従業員にとってトイレは、単に用を足す場所ではなく、一息つけるリラックススペースでもあります。
清潔感のある空間演出はもちろんのこと、社員が一息つきやすいように、居心地がよく、使い勝手の良い設計にしてあげることが重要です。
また、トイレについて全社員にヒアリングを行い、意見を集めてみても良いかもしれません。
オフィスのトイレについては、「オフィスのトイレの内装デザインのポイント!社員の生産性向上に有効活用」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
エントランス
エントランスはオフィスの第一印象を左右する重要な場所です。
また、同時に来客に企業イメージをアピールできる場所でもあります。
そのため、企業を象徴するロゴや、デザイン、コーポレートカラーを入れるなどがおすすめです。
たとえば、次の会社さまの場合には、エントランスにて、企業のロゴを印象的な素材の上にしつらえ、ライトアップすることにより、来客に印象づけています。
また、次の会社さまのように、印象的な壁素材を一部使うことで、目を惹くというやり方もあります。
このように、エントランスは来客が目にする最初の場所ですから、いかに自社のイメージを印象づけるか、という観点で検討するのがおすすめです。
また、来客を立って待たせないように椅子を置いたりなどの配慮も忘れずに。
ミーティングルーム(会議室)
ミーティングルーム(会議室)は、日頃の従業員間の情報共有から、ビジネス上重要な意思決定などが行われる重要な場所です。
そのため「いかにミーティングの質をあげていくか?」はどの企業も抱える共通の課題とも言えるでしょう。
やり方なども重要ではありますが、同様に、ミーティングルーム(会議室)の内装もミーティングの質を左右する要素の1つです。
たとえば、次の会社さまの場合、会議室をガラス張りにして、開放感を演出しています。
ミーティングルーム(会議室)は個室なため、どうしても閉塞感が出てしまうので、ガラス張りにするのは良いアイディアと言えるでしょう。
また、次の会社さまは、ドアや仕切りに濃いめのブラウンを入れて、高級感を演出しています。
弁護士事務所など、落ち着いて冷静に話を進める際などには、こういった落ち着いたトーンのミーティングルーム(会議室)が合うかもしれません。
また、各ミーティングルーム(会議室)でよく行われる会議の内容などによって、会議室の内装を変えたりするのも有効です。
重要な全社員向けの発表やプレゼンテーションが行われるような大会議室の場合は、従業員の集中を阻害しないためにもシンプルな内装にしたり、ざっくばらんな意見を行う会議室はあえて、間仕切りをオフィスグリーンにしたり、用途によって使い分けましょう。
近年は、Webミーティングが主流になってきているため、Webミーティングがしやすいレイアウトや設備なども考慮したデザインも重要です。
照明
照明はオフィス内装において全体の開放感や雰囲気を決める重要な要素です。
照明の選び方によってオフィスの雰囲気は大きく変わります。
たとえば、執務室など従業員が作業に集中するスペースなどは、LED電球など明るい方が良いと言えますが、トイレやリラックススペースなどは、少し黄色がかったような照明の方が落ち着いた印象になります。
また、エントランスなどはロゴなどに視線を持ってきてもらうために、次の会社さまのように少し暗めの照明にしてロゴをライトアップしてみても良いでしょう。
引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所
照明と一口に言っても、色々な色味、明るさのものがあるので、場所によって使い分けていきましょう。
また、照明だけではなく、自然光をうまく取れるなどを検討してみるのもおすすめです。
業務スペース
業務スペースは、従業員が日々の業務を行う場所です。
従業員が一番長い時間を過ごす場所であり、作業効率や生産性に直結するスペースなので、オフィス内装変更の際には優先的に改善すべき場所の1つです。
適切な家具や設備、快適な温度や湿度の維持などを考えましょう。
また、個々の業務に合わせたカスタマイズや、コミュニケーションを促進するための共有スペースの設置も重要です。
オフィス内装工事着工までにかかる期間
オフィスの内装変更をすると決まって、すぐに工事に取りかかる訳ではありません。
オフィス内装工事の着工までには以下のようなプロセスを経る必要があります。
- 条件や要件、目的を固める
- 施工会社の選定
- デザインの設計
- 見積もり・契約
- スケジュールの策定
- 工事の実施
そのため、工事着工までにかかる期間は、最低でも1ヵ月から2ヶ月は見ておきましょう。
この間に、オフィス内装変更の要件やコンセプトを決めたり、間取りやデザイン、レイアウトを検討したりしていきます。
加えて、施工業者と工事内容の擦り合わせなどもあり、時には工事の変更などもあり得ます。
何らかのトップダウンによる指示も出てくるかも知れません。
そのようなことも考慮し、やはりオフィス内装工事着工までは、1ヵ月から2ヶ月の期間は欲しいところです。
つまり、工事の期間とあわせて居抜きの場合で1ヶ月半〜3ヶ月、スケルトンの場合で2ヶ月半〜3ヶ月半を見積もっておきましょう。
オフィス内装工事の費用相場
オフィス内装工事で何をやるのかによって、費用は大きく異なるので一概には言えませんが、オフィス内装工事の費用相場は1坪あたり10〜30万円です。
ただし、オフィスの広さや内装のスケール、仕上げや素材のクオリティ、特殊な要件やカスタマイズの有無、施工する地域などによって費用が異なってきます。
施工業者によっても変わってくるので、事前に複数社の見積もりを取って比較するなど、検討しておきましょう。
オフィス内装工事の大まかな費用感や相場については、「オフィス内装工事の費用相場とコストを安く抑えるポイント」でも詳しく解説しておりますので、合わせてご覧ください。
オフィス内装工事にかかる期間
オフィス内装工事にかかる期間は、検討期間や工事の内容によって異なりますが、居抜きで約2週間〜1ヶ月、スケルトンで約1ヶ月〜1ヶ月半程度になります。
たとえば、壁の塗装や床の張り替えなどの小規模な内装変更の場合であれば、比較的短期間で完了する場合が多いです。
一方で、オフィスの全面的な改装など、大規模な内装工事の場合は、長い期間が必要となります。
これらの期間はあくまで目安であり、実際の工事期間はプロジェクトの内容や進行状況によって変動します。
事前に計画を立て、適切なスケジュール管理を行いましょう。
詳細なオフィス内装工事の期間やスケジュール感については、「オフィスの内装工事の期間の目安!工期を早める方法も紹介」でも詳しく解説しておりますので、合わせてご覧ください。
内装工事中、仕事場はどうする?
内装工事中は、オフィスを使うことができないので、一時的な仮設オフィスを借りたり、近隣のホテルや共用オフィススペースなどを利用したりして、業務を継続することが多いです。
または、施工期間中は在宅ワークにするなど、リモートワークを活用する場合もあります。
一方で、オフィス内装工事と言っても一気に全体を工事するわけではないので、一部オフィスを利用することができる場合もあります。
これらの方法を組み合わせて、内装工事中でも業務を継続していくのが一般的です。
オフィス内装でビジネスをさらに活性化しよう!
オフィス内装は、従業員のモチベーションと会社の業績に大きな影響を与えます。
内装を変えたいけれど具体的にどう変えたらわからない場合は、従業員にアンケートを取るなどしてまずは意見を集めることから始めてみましょう。
希望する内装がまとまったら、施工会社に相談します。
どの施工会社が良いか迷うようであれば、オフィス内装を専門に取り扱っている弊社にご相談ください。
「従業員の満足度を高めたい」「内装をこんなコンセプトで変えたい」などざっくりとしたご要望があれば、そこから最適な提案を行うことが可能です。
もし、オフィス内装工事の期間にお悩みであれば、WAKURINO(ワクリノ)までお気軽にご相談ください。
「ワクリノ」
お電話:050-5785-7200(受付時間9:00〜17:00)※土/日/祝以外
メール:こちらより24時間ご相談を受け付けております。
この記事を書いた人
- ワクリノ編集部スタッフ
- 働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。