ワクリノ特集
オフィス内装工事の費用相場とコストを安くおさえるポイント
オフィスの内装変更を行う際には、「事前に費用感はどれぐらいなのか見積もっておきたい」という企業がほとんどだと思います。
正確な費用は業者に見積もりを取らなければ出ませんが、おおよその概算であれば、坪単価や、各工事費用の相場を積み上げていくことで算出が可能です。
この記事では、年間500件以上のオフィスのお悩み解決実績を持つWAKURINO(ワクリノ)が、オフィス工事にかかる費用相場や費用の削減方法について、分かりやすく解説していきます。
また、内装工事費用を安くおさえるポイントなどもご紹介します。
目次
オフィス内装工事にかかる費用相場はどれぐらい?
オフィスの内装工事にかかる費用は、「居抜き物件」か「スケルトン物件」かによって異なります。
ざっくりと工事費用を概算すると次のようになります。
- オフィスの種類 工事費用(坪単価)
- 居抜き物件 10万円〜30万円
- スケルトン物件 20万円〜40万円
たとえば、居抜き物件で1フロア33坪(約100平米)であれば、少なくとも330万円〜990万円程度の範囲で内装工事費用がかかってくるということです。
具体的に居抜きとスケルトン、どのような点で費用が異なるのかを詳しく見ていきましょう。
居抜き物件の場合
居抜き物件は、既存のオフィス内装をそのまま使用するため、大きな規模の内装工事は発生しないことが多いです。
スケルトン物件に比べて工事費用が安く済むのがメリットです。
しかし、居抜き物件であったとしても、オフィス内装を既存のものから変えようと思えば、工事が必要になり、その分費用が増えていきます。
そのため、内装工事費用を安く済ませたいという場合には、積極的に居抜き物件を活用しましょう。
スケルトン物件の場合
スケルトン物件の場合、既存のオフィスにある天井や壁、床、パーティション(間仕切り)などを撤去した上で新しい内装を作っていきます。
既存オフィスの内装解体が必要な分、工事の規模は大きくなり、費用はそれだけ多くかかってきます。
居抜き物件の坪単価が10万円~30万円なのに対し、スケルトン物件が20万円〜40万円なのは、工事量の違いから来る費用差と言えるでしょう。
【工事の種類別】オフィス内装工事にかかる費用相場
オフィスの内装工事の費用は、行った細かい依頼する各種工事の費用の合計金額です。
そのため、「どのような工事を行うか」と、「各工事いくらぐらいの費用相場なのか」が分かれば、おおよその内装工事費用を見積もることが可能です。
もちろん、正確な見積もりは難しいですが、概算費用は算出できます。
実際に各工事でどれぐらいの費用相場になるのかを知っておきましょう。
仮設工事
オフィスの内装工事において、最初と最後に行われるのが仮設工事です。
主に養生、墨出しや、廃材の処分、掃除などを行います。
工事費用はオフィスの規模などにもよりますが、おおよそ20万円~50万円程度が目安です。
※約50坪で計算。
費用の内訳としては、資材にかかる費用というよりも、職人の人件費がメインです。
イメージとしては、現場に入る職人の人件費を、職人の人数と工事に掛かる日数で掛けた費用がかかってきます。
軽鉄工事
軽鉄工事は、主に壁や天井にボードなどを張るための鉄骨を設置する工事です。
オフィスの広さや施工範囲などによっても変わりますが、費用相場は、おおよそ50万円~100万円程度です。
※約50坪で計算。
費用の内訳は設置する鉄骨部材や、それを取り付ける部品などにかかる費用、施工する職人の人件費などです。
内装仕上げ工事
内装仕上げ工事は、オフィスの壁や天井、床の表面(直接的に目に見える部分)を施工する工事です。
主に床仕上げ工事、クロス工事、塗装工事などが行われます。
たとえば床の専門業者、クロスの専門業者、塗装の専門業者、といった具合に、それぞれの専門職が来ることも珍しくありません。
そのため、内装仕上げ工事の費用相場は、おおよそ200万円~300万円程度になります。
※約50坪で計算。
また、内装材や塗料にもさまざまな種類があるので、使うグレードなどによっては費用が変わってきます。
パーティション(間仕切り)工事
パーティション(間仕切り)工事は、その名の通り、オフィスを区切るパーティションを設置する工事です。
費用相場としては、おおよそ100万円~200万円程度です。
※約50坪で計算。
使うパーティションの数や、施工面積、職人の人数などによって費用が変わります。
OAフロア工事
OAフロア工事は、床下にケーブル類の配線ができるような仕様にする工事のことです。
ケーブルが床下にスッキリと納まり、床の上に敷くよりも見た目が綺麗で、断線のリスクが少なくて済むのがメリットです。
価格はOAフロアにする範囲や、使用するフロア材(フロア材を敷くタイプと、支柱を立てて床材を支えるタイプ)にもよりますが、おおよそ200万円〜400万円程度となります。
※約50坪で計算。
また、下の階への防音・防振効果のあるタイプのOAフロアなどを使う場合は、その分費用が増えていきます。
内装設備工事
内装設備工事は、オフィスで業務を行うのに必要不可欠な電気や水回り、通信回線、排煙設備などを整備する工事であり、次のように、さまざまな種類があります。
- 電気工事
- 通信回線工事(電話、LANなど)
- 空調設備工事
- 給排水設備工事
- 換気設備工事
- 衛生設備工事
- 防災設備工事
- 防犯、セキュリティ工事
内装設備工事全体の費用感は、行った内装設備工事の合算で、おおよそ200万円~400万円程度です。
※約50坪で計算。
内装設備工事、それぞれの費用相場も把握しておきましょう。
電気工事
電気工事は、オフィス内の給電に関する工事です。
具体的には、分電盤や配線の工事、コンセントやスイッチの設置、天井照明の設置などが含まれます。
工事費用は、おおよそ50万円~100万円程度となるでしょう。
※約50坪で計算。
ちなみに、電気工事の価格を決めるのは、電設資材にかかる費用と職人の人件費です。
電設資材は建築資材の中でも価格が高い部類に入ります。
通信回線工事(電話、LANなど)
通信回線工事は、オフィス業務に必要不可欠な、電話回線や有線のLANケーブルをオフィス内に引き込む工事です。
工事費用は、おおよそ20万円程度を見込んでおきましょう。
※約50坪で計算。
空調設備工事
空調設備工事は、主にエアコンの工事です。
工事費用は、設置するエアコンの台数などにもよりますが、おおよそ100万円〜200万円程度です。
給排水設備工事
給排水設備工事は、オフィスの水回りの工事です。
主に給水管や排水管の工事を行います。
工事費用は、おおよそ10万円〜50万円程度です。
換気設備工事
換気設備工事は、ダクトや換気扇をはじめとした工事です。
費用はオフィスの広さなどにもよりますが、おおよそ50万円~100万円程度です。
工事費用の内訳は、ダクトや換気扇などの設備費用と職人の人件費になります。
衛生設備工事
衛生設備工事は、トイレや洗面台などの工事です。
設置するトイレや洗面台の個数やなどにもよりますが、費用相場は、おおよそ100万円~300万円程度です。
衛生設備工事の費用を決めるのは、実際に取り付けるトイレや洗面台の設備費用と職人の人件費になります。
たとえば、トイレのグレードをあげたり、数を増やしたりすると、費用は増えていきます。
防災設備工事
防災設備工事は、火災報知器や防煙スクリーンなどの設置工事のことです。
費用としては、おおよそ50万円~200万円程度が相場です。
費用の決まる要因は、防災設備の価格、設置する数、そして職人の人件費などです。
防災設備はオフィスの広さや開口部の数によっても異なりますし、法的な取り決めがあるため、勝手に数と仕様を落とすことができません。
そのため、コスト削減は難しいと言えます。
防犯・セキュリティ工事
防犯・セキュリティ工事は、防犯カメラなどをはじめとする防犯装置の設置工事です。
安くて性能のよい防犯装置が出てきているため、費用はおおよそ10万円~50万円程度で、他の設備工事に比べると安めです。
費用の決まる要因は、どのグレードの防犯装置を使うか、です。
安すぎてもセキュリティ的に不安ですし、高すぎても予算オーバーが懸念されます。
どの程度の防犯・セキュリティレベルが必要なのかを見積もった上で、この工事は検討しましょう。
建具工事
建具工事とは、ドアなどをはじめとした建具の設置工事のことです。
工事費用は、おおよそ100万円~200万円程度が相場です。
使うドアのグレードや仕様などによってはもっと高額になってしまう場合もあります。
看板工事
看板工事は、文字通り、看板をオフィスに設置する工事のことです。
費用は看板を設置する規模や数によって変わりますが、費用相場は、おおよそ50万円~150万円程度となります。
ちなみに看板工事は、オフィスによっては省くことも可能です。
必要不可欠な工事では決してありません。
たとえば、来客がほとんどなく、自社をアピールする必要がそれほどない場合には、看板は安いものでも十分です。
しかし、販売拠点などのように、外部の方が多く来客されるようなオフィスでは、看板工事はしっかりと行う必要があります。
サイン工事
サイン工事は、来訪者に自社をアピールする上で重要な、エントランス回りの工事です。
たとえば、企業のエントランスへのロゴやキーメッセージ、キービジュアルの設置などを行います。
オフィスの規模やサイン工事が必要な箇所によっても変わってきますが、費用相場はおおよそ20万円~50万円程度です。
オフィス内装工事の費用をおさえることは可能?
オフィスの内装工事には多くの種類の工事が含まれています。
どれもオフィス内装工事において重要なので、コストを削減することは難しいようにも思えるかも知れません。
しかし、結論から言えばコスト削減は「可能」です。
最後に、オフィスの内装工事費用をおさえるための具体的な方法やポイントについて、詳しく見ていきましょう。
費用をかける優先順位を決める
費用を抑えるためには、まず力を入れるべき部分と、そうでない部分で優先順位を決めることが重要です。
たとえば、看板工事やサイン工事は営業や販売など来客の多いオフィスでは必要不可欠ですが、間接部門のように自社スタッフしか入らないオフィスでは、不要な場合があります。
このように、費用をかける必要がある場所、そうで無い場所を分け、できる限り不必要な工事の規模や数を減らしていくことでコストをおさえることができます。
無駄なコストを削減する上でも、まずは、行う内装工事に対して優先順位をつけていきましょう。
居抜き物件の活用
オフィスには居抜き物件とスケルトン物件がありますが、コストを抑えたいのであれば、居抜き物件を最大限活用すべきです。
たとえば居抜き物件の場合、床や天井までくまなく撤去して変更するケースは多くありません。
一方で、スケルトンであれば基本的には全ての内装を一度撤去します。
双方で必要な工事の量が違うのは明白です。
どれだけ居抜き物件の内装を残すのかにもよりますが、おおよそ半額レベルまでコストを下げることが可能です。
コスト削減を重要視しているのであれば、居抜き物件を積極的に活用しない手はありません。
見えても問題のない天井部分などをスケルトンのままにする
天井のような業務に使わない部分をスケルトンのままにするだけでも、コスト削減につながります。
なぜなら、天井部分の工事が不要になるからです。
面積の広いオフィスの場合は、特に有効なコスト削減方法と言えるでしょう。
問題のない箇所の素材のグレードを変える
素材のグレードを下げることもコスト削減につながります。
内装に使用する資材にはグレードがあるので、質を下げても問題ない部分のグレードを下げることで、コスト削減が狙えます。
たとえば、エントランスなどの来客の目に触れる場所には高級グレードの資材を、自社スタッフのワーキングスペースなどには下のグレードを使う、といったイメージです。
もちろん、必要なグレードを落とす必要はありませんが、無意味に高いグレードの資材を使っている場合は、適正なグレードに落とすことで、無駄な費用の発生を抑えられます。
オフィス家具を自社で購入、運搬依頼する
オフィス内で使う家具を自社で購入、運搬手配することで、業者に支払うマージンが発生せずコスト削減が可能です。
ちなみに、企業のエントランス部分にオーダーメイドの家具を設置するケースがよく見られます。
この家具を業者任せにしないだけで、ある程度のコスト削減ができるので、検討してみましょう。
複数業者に相見積もりを取る
同じ内装工事であっても、業者が違えば、価格も変わります。
そのため、必ず複数者からの相見積もりを取りましょう。
5社程度取れば、ある程度の適正価格が見えて来ます。
なお、他社と比較して、あまりにも安すぎる業者は注意が必要です。
なぜなら、「安かろう、悪かろう」で、手抜き工事をする悪質な業者が少なからず存在するからです。
しかも、内装工事の場合、完成後は外観からは手抜きが見破れません。
安さだけを気にして業者を選んでしまうと、思わぬところで足をすくわれてしまうことがあるので、業者選びは慎重に、可能であれば複数人で行いましょう。
費用をかける必要のあるもの、そうでないものを明確にすることが、コストを安く抑えるポイント!
オフィス工事の費用相場や、費用削減のポイントについて解説してきました。
こだわればこだわるだけ費用はかさんでいきます。そんな中、決められた予算内で希望通りのオフィス内装変更していくためには、費用をかける必要のあるものと、そうでないものを明確にしていくことが何より重要です。
内装工事を行っていて、思わぬ追加費用が発生してしまう可能性もありますし、その際に「この部分はいざとなったら削っても大丈夫」という部分を明確にしておくと、スムーズです。
また、そういった必要な部分、不要な部分を含め、予算内で適切な内装デザインやレイアウトの提案、アドバイスをしてもらえる業者を見つけることも重要です。
もし、オフィス内装変更の予算などに悩んだ場合には、WAKURINO(ワクリノ)までご相談ください。
WAKURINO(ワクリノ)では、これまで約500件以上のオフィス内装に関する悩みの解決をしてきた実績があり、予算に合わせた柔軟な提案が可能です。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
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この記事を書いた人
- ワクリノ編集部スタッフ
- 働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。