ワクリノ特集

【事例紹介】オフィスの壁をデザインする際に意識すべきポイント!

2024.10.31
オフィス内装

オフィスの壁は、床や天井と同様にオフィスのデザインに大きな影響を与えます。

オフィスのデザインコンセプトに沿って壁一面をどのように装飾すればいいか、どんな材質の壁材を選べば良いかなど、デザインがオフィス全体の雰囲気に与える影響を考えると、判断に迷ってしまうことも多いと思います。

この記事では、オフィスの壁のデザインを考える際に押さえておくべきポイントや、他社の壁のデザイン事例などについて、年間500件以上のオフィスのお悩み解決実績を持つWAKURINO(ワクリノ)が分かりやすく解説していきます。

 

オフィスの印象を決める壁のデザイン

 

オフィスの壁は、床や天井と同じくらい視界に入りやすい部分です。

そのため、壁のデザインはオフィスの雰囲気を左右します。

明るい色の壁にすれば広く快活な印象になりますし、暗い色の壁は落ち着いた雰囲気になります。

また、木材や石材を使用すれば自然な温かみのある印象になりますし、メタルやガラスを使えばモダンでクールな印象になります。

このように壁の色や素材を変えるだけで、オフィス空間全体の印象がガラリと変わるほど影響力があるのです。

言い換えれば、壁材を変えるだけでオフィスの印象を変えることができるということです。

壁のデザイン変更は比較的低コストで行えるため、「リニューアルするほどではないがオフィスの印象を変えたい」という場合には壁のデザイン変更を検討してみましょう。

 

オフィスの壁の種類

オフィスの壁にはさまざまな種類があり、それぞれ以下のように特徴やメリット・デメリットがあります。

 

壁の種類

メリット

デメリット

もともとある壁

基本的な壁、安定性が高い

デザインの自由度が低い

造作壁

自由にデザインできる

コストが高い

ハイパーティション

プライバシーを確保しやすい

固定されているため、配置変更が難しい

ローパーティション

柔軟に配置変更ができる

プライバシーが確保しづらい

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

 

もともとある壁

もともとある壁は、建物の構造の一部として最初から設置されているものです。

メリットとしては、すでに存在するため追加コストがかからず、安定性が高いことが挙げられます。

一方で、建物の構造の一部である以上、デザインの自由度が低く、大きな変更を加えることが難しいというデメリットもあります。

もともとある壁のデザイン変更したい場合は、壁材の変更やペインティングでデザインを工夫する方法が一般的です。

壁の色を変えるだけでも、オフィスの印象は大きく変わります。

また、アートパネルやウォールステッカーを使用したり、壁一面を黒板ペイントにすることで、会議やブレインストーミングの際にアイデアを書き込むことができる、機能的なデザインにすることも可能です。

 

造作壁

 

造作壁は、オフィスの中に新しく作った壁のことです。

元々ある壁と違い、造作壁はデザインや形状を自由にデザイン変更できるのが特徴であり、メリットです。

シンプルな仕切り壁、部分的な壁、波打つような壁、格子状の壁、ガラスの壁、アートパネルの壁など、オフィスの雰囲気や用途に合わせてさまざまな形状が選べます。

たとえば、木材やガラスを使った壁を設置すれば、自然な雰囲気やモダンな印象のオフィス空間を作ることができます。

一方で、設置には専門の施工業者への依頼が必要であり、コストがかかってしまうことがデメリットです。

 

ハイパーティション

ハイパーティションとは、天井まで届く高さのあるパーティションのことです。

パーティションの一種ですが、壁としての役割も担います。

ハイパーティションのメリットは、造作壁に比べて設置が簡単であるということや、音の遮断効果が高く、集中できる環境を作りやすい点です。

オフィス内での会議室や個室スペースの確保に適しています。

一方で、固定されているため配置変更が難しいことがデメリットと言えます。

レイアウト変更が頻繁に行われるオフィスには不向きです。

また、設置には業者への依頼が必須であり、その分コストがかかるため、予算に応じた計画が必要になります。

ハイパーティションを導入する際には、デザインだけではなく、オフィス内の動線や使い勝手を考慮し、最適な配置を検討しましょう。

 

ローパーティション

ローパーティションは、腰の高さ程度のパーティションのことです。

ハイパーティションと同様に簡易的な壁の役割を担います。

業者などに頼ることなく、従業員がその場の必要性に応じて柔軟に配置変更ができるのが特徴でありメリットです。

オフィス内での簡易的な区分けやゾーニングに適しています。

一方で、プライバシーが確保しづらく、音の遮断効果が低いことがデメリットと言えます。

それに背が低く、遠くから十分に把握することができないため、ゾーニングなどにも向いていません。

 

オフィスの壁のデザインで意識したいポイント

 

オフィスの壁のデザインで、意識すべきなのが以下の4つのポイントです。

  • 材質
  • 機能性
  • ゾーニング

それぞれくわしく見ていきましょう。

 

色は人間の心理や行動に影響を与えます。

実際に、早稲田大学の研究論文「壁面色の違いによる気分の変化および生理的効果に関する研究」によれば、緑や青の壁はリラックス効果があり、集中力を高める効果があるとされています。

このように、壁材の色は、そこで業務を行う従業員に大きな影響を与えるため、オフィスの目的に応じて適切な色を選ぶことが重要です。

たとえば、白やパステルカラーのような色は、空間を広く感じさせ、清潔感を与える効果があるので窮屈さを感じやすいワークスペースの壁などへの採用が効果的です。

青や緑などは、リラックス効果が期待できるため、ワークスペースの柱にデザインアクセントとして入れたり、休憩室やコミュニティスペースなどに効果的と言えるでしょう。

赤やオレンジは、エネルギッシュで活気のある印象が出る色なので、クリエイティブな部署の壁などにおすすめです。

また、色の組み合わせも重要です。

単色ではなく、アクセントカラーを取り入れることで、視覚的な興味を引き、空間に動きを持たせることができます。

メインの壁を白にし、一部に企業のコーポレートカラーを取り入れるなどすれば、ブランドイメージを強調することができ、ブランディングの促進につながります。

このように壁材の色の選択と組み合わせは、オフィスの各スペースが従業員にとってどんなスペースなのか、その壁がどのような影響をもたらすのかなど、デザインバランスを考慮しながら行うことが重要です。

 

材質

壁の材質も、オフィスの印象を決める重要な要素の1つです。

壁によく使われる素材には、木材、石材、ガラス、メタル、布などがあります。

それぞれの素材には特徴やメリット・デメリットがあり、用途やデザインに応じて選択することが必要です。

たとえば、木材には自然な風合いがあるため、温かみのある空間を作り出すのに効果的です。

一方で、大理石など石材には重厚感があり、高級感の演出に向いています。

他にも開放感を生み出したいのであればガラス、モダンでクールな印象にしたいのであればメタル、遮音効果を高めたいのであれば布が効果的です。

このように壁の材質選びは、「どんな雰囲気のオフィスにしたいのか?」という目的に適したものをスペースごとに選びましょう。

 

機能性

オフィスの壁には、機能性も求められます。

たとえば、防音性や断熱性、耐久性などです。

防音性の高い壁を使用することで、騒音を抑え、集中しやすい環境を作ることが可能です。

また、断熱性の高い壁材を採用すれば、冷暖房効率を向上させ、エネルギーコストの削減にもつながります。

近年では、ホワイトボード機能を持つ壁材や、プロジェクタースクリーンとして使用できるものなど、多機能な壁材も登場しています。

ホワイトボード機能を持つ壁材を使用すれば、会議やブレインストーミングの際にアイデアを書き込むことができ、クリエイティブな環境を作ることもできるでしょう。

このように、単にデザインという観点だけではなく、壁自体の機能性を考慮することで、オフィスの快適性や利便性をより高めることができてしまうのです。

 

ゾーニング

壁の色や材質を変えることで、オフィス内のゾーニングも可能です。

ゾーニングとは、特定のエリアを視覚的に区分けすることです。

ゾーニングを行うことで、オフィス内の動線が明確になり、従業員の動きやすさも向上します。

異なるエリアごとに適したデザインを施すことで、各エリアの持つ機能が際立ち、業務のメリハリなどにもつながります。

会議エリアには集中できる落ち着いた色を、リラックスエリアには明るい色を使用するなど、色の使い分けも効果的です。

このように、ゾーニングは、オフィス全体のデザインと機能性を向上させるための効果的な方法と言えます。

 

オフィスの壁のデザイン事例

実際にオフィスの壁のデザインをどのように他社が考えデザインしているのか、いくつか事例をご紹介します。

 

事例1:コーポレートカラーをうまく取り入れた壁のデザイン

株式会社西部技研様では、コーポレートカラーであるブルーとグリーンをうまく壁のデザインに反映させています。

 

引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所~

 

四季を感じさせる自然な空間がオフィスのデザインコンセプトであり、壁や床の色、家具の選定はすべて入念に打ち合わせを重ねた上で実施。

空や小川、森の木々など自然を連想させる色使いでエリアを区分けし、移動するたびに視覚的な変化を楽しめるよう工夫されています。

 

引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所~

 

コーポレートカラーを壁に採用しようと考えている場合に、参考になる事例と言えるでしょう。

 

事例2:立体感のあるタイルの壁

株式会社三福様のオフィスエントランスでは、来訪者に好印象を与えるため、立体感のあるタイルを使った床を採用しています。

この床に合わせて壁の選定を実施。

 

引用元:​​30坪 タイル張りの立体感があるエントランス

 

壁の左右にはボードにクロスを貼り、凸凹を抑えた施工がされています。

既存のタイルカーペットと色調を合わせた壁材とタイルを使用し、ダウンライトで落ち着いた雰囲気を演出。

また、エントランスの間仕切りも用途に応じて工夫されています。

天井設備を移動させることなく設置できるようレイアウトされ、ブラックフレームのハイパーティションを採用することで引き締まった印象を与えています。

 

引用元:30坪 タイル張りの立体感があるエントランス

 

遮音性を高めるため、クローズタイプのハイパーティションを採用するなど、実用性とデザイン性を兼ね備えた工夫が随所に見られる事例です。

 

事例3:議論に集中できる黒壁

セキスイファミエス九州株式会社様 福岡支店のオフィスでは、集中ブースの壁が真っ黒にデザインされています。

 

引用元:空間に"ゆとり"と"いろどり"を

 

この黒壁は、集中力を高め、議論に専念できる環境を作り出しています。

また、オフィスの入口にはタイルがあしらわれており、洗練された印象に。

 

引用元:空間に"ゆとり"と"いろどり"を

 

オフィス全体はカフェ風の落ち着いた雰囲気に仕上げられており、温かみのあるウッドタイルと黒い家具や建具が調和しています。

 

引用元:空間に"ゆとり"と"いろどり"を

 

シーンに応じたスペースの使い分けが重視されているのが特徴的な事例と言えるでしょう。

Web会議やオンライン商談、個人面談など、集中して行う作業は「個室ブース」。

一方で、オープンなコミュニケーションを促進するためのカフェ席も用意されており、社員が目的に応じてワークスペースを選べるよう工夫されています。

このように、黒壁を含む各デザイン要素が、機能性と快適さを両立させた空間を作り上げています。

 

事例4:壁面グリーンを活用

川重産業株式会社様のオフィスでは、壁面グリーンを取り入れたデザインを採用しています。

 

引用元:壁面グリーン_導入事例

 

壁の一部を植物で覆うことで、自然を感じられる空間を作り出しています。

まるで絵画のように壁に植物を配置することで、視覚的なインパクトとリラックス効果を同時に得ることが可能です。

ミーティングスペースのそばに壁面グリーンが設置されており、会議中の緊張を和らげ、参加者がリラックスして議論に集中できる環境構築につながっています。

壁面グリーンは、見た目の美しさだけでなく、空気の浄化や湿度の調整など、健康面でも多くのメリットがあるとされています。

このオフィスデザインは、壁を有効に活用しながらも、自然の要素を取り入れた好例と言えるでしょう。

 

オフィスの壁のデザインは慎重に!

この記事では、オフィスの壁のデザインを考える際に押さえておくべきポイントや、他社の事例を紹介しました。

オフィスの壁のデザインは、オフィス全体の雰囲気や従業員の働きやすさに影響を与えます。

ぜひ、この記事で紹介したポイントや事例を参考にして、オフィスの壁のデザインを慎重に検討しましょう。

壁のデザインなどに迷った際は、「WAKURINO(ワクリノ)」までお気軽にご相談ください。

 

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この記事を書いた人

ワクリノ編集部スタッフ
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