ワクリノ特集
はじめてのRPA開発物語③~「くっついてる!」~
こんにちは。開発担当の橋本です。
前回・前々回は、「はじめてのRPA開発物語①・②」として、ひよっこだった私の失敗談を書きました。
※はじめから読みたい方はこちら→はじめてのRPA開発物語①
今回は、開発から1年が過ぎ、ある程度経験を積んだ私の体験談を綴っています。
開発をはじめて1年、新しい挑戦をすることに
RPA開発の経験を積み、自分なりの開発が身についた頃、新しい挑戦をすることになりました。
それは、RPAとOCRを組み合わせての開発でした。
OCRとは「手書きや印刷された文字を、イメージスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字に変換する技術」です。
今まで、RPA単体では紙ベースのデータを扱えませんでした。
しかし、OCRが紙から読み取った文字をデジタルデータとして保存することで、RPAでも間接的に紙ベースのデータを扱えるようになりました。
OCRを組み合わせたRPA開発、動作確認をすると・・・
今回の業務は、
① 売上明細(紙帳票)をOCRを使ってデジタルデータを作成。
② RPAがデジタルデータを読み取り、管理システムへ売上登録する。
というものでした。
まずは、紙帳票をスキャナーにセットし、OCRを行います。
「結構読み取れてますね」「難しい漢字もバッチリですね」などと話しながら、無事OCRは終了。
次はRPAの作業に移ります。管理システムへ登録していく作業なのですが…。
「ん?」
こういう声が担当者さんから上がると、開発担当である私はドキーっとします。
それは大抵、担当者さんがRPAのミスを発見した時だからです。
「このお客さんのデータがないですね…。」
慌ててRPAを止めて、管理システムを確認します。
確かに、一部のデータがゴッソリと登録されていません。
RPAを確認して見るも、問題なし。
では、OCRはどうか?
OCRが読み取ったデータを確認すると、一部のデータを読み取れていないことがわかりました。
一部のデータが読み取れなかった原因とは・・・?
なぜ、OCRが読み取っていないデータがあったのでしょうか?
売上明細が記載された紙をパラパラとめくってみると、紙同士がピタッと張り付いています。
「くっついてる!」
なんと、紙同士がくっつき2枚同時にスキャンされたため、読み取れなかったデータがあったのです!
あまりに初歩的なことだったので、担当者さんと笑いながら、
「これからは空気を含ませた後に、スキャンしたほうがいいですね」と話しました。
リリース日はレアな事象が起こりがち?
その後、念を入れて3回ほど空気を含ませた後にスキャンしたところ、すべてのデータを読み取ることができました。
事前に何回もOCRのテストは行っていたのですが、一度もこういったことは起きていませんでした。
こういったレアな事象に限って、リリース日に起きるのは何故なのでしょうか?
これからも、私とRPAの攻防戦が続きそうな予感です。
この記事を書いた人
- ワクリノ編集部スタッフ
- 働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。