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オフィスの受付のデザインはどうすればいい?ポイントや事例を紹介

2025.03.07
オフィス内装

オフィスの受付は、訪問者が最初に目にする場所であり、企業の第一印象を左右します。

また、受付デザインは来訪者だけでなく、従業員にも影響を与え、モチベーションの向上や企業のブランドイメージにも寄与します。

本記事では、オフィス受付のデザインの重要性や基本設計、ポイント、事例について詳しく解説します。

 

オフィスの受付デザインの重要性

オフィスの受付は、単に来訪者対応を行う場ではなく、企業のブランドイメージや従業員のモチベーションなど、さまざまなことに関わります。

オフィスの受付デザインの重要性について詳しく見ていきましょう。

 

ブランドイメージに影響する

オフィスエントランスのデザインは、来訪者や社員にとって会社の第一印象を決める重要な要素です。

株式会社 アーバンプランが全国の会社員100名を対象にアンケート調査を実施した結果、約9割が「エントランスのオフィスデザインで印象の違いを感じたことがある」と回答しました。

具体的には、品の良い装飾や熱帯魚の水槽、花などで美しく飾られたエントランスに魅力を感じたという意見が多く挙がりました。

一方で、整理整頓が行き届いていることや、狭くてもお迎えする雰囲気があるだけでも印象が大きく向上するとの指摘もあり、必ずしも高額な装飾が必要ではないことがわかります。

出典:株式会社 アーバンプラン「エントランスのオフィスデザインが与える印象の大きさ!」

 

お客様との最初のコミュニケーションを取る場

オフィスの受付は、お客様と最初のコミュニケーションを取る場です。

受付が洗練されたデザインだと、会社に対する信頼感が高まり、好印象を抱きやすくなります。

反対に、雑然とした受付や無機質な空間では、来訪者に「細部への配慮が足りないのではないか」というネガティブな印象を与える可能性があります。

オフィスの受付は、お客様と最初のコミュニケーションを取る場です。

受付に企業ロゴをあしらった洗練されたデザインや、視覚的に心地よい配色を採用すると、来訪者は「この会社は細部にまで気を配り、プロフェッショナルな姿勢を持っている」と感じます。

具体的には、ガラス素材を用いたモダンなカウンターや、間接照明を効果的に活用して柔らかな光を演出することで、来訪者に信頼感を与えることができます。

反対に、受付が雑然としていたり、古びた家具や乱雑に置かれたパンフレットが目につく場合、「この会社は整理整頓や印象作りに無関心なのではないか」といったネガティブな印象を抱きかねません。

 

従業員のモチベーション向上に関わる

受付デザインはお客様だけでなく、そこで働く従業員のモチベーションにも影響を与えます。

たとえば、自然光を活用した明るい空間や、植物を配置してリラックス感を生むデザインは、モチベーションに良い影響を与えるでしょう。

朝出社してまず目に入る空間が、明るい自然光が差し込む開放的な受付であれば、気持ちの良いスタートが切れますし、観葉植物を配置してグリーンを取り入れることで、従業員は視覚的な癒しを得られるだけでなく、ストレスの軽減にもつながります。

また、受付に企業理念を象徴するアートやスローガンを配置することで、従業員が会社の目標やビジョンを常に意識し、日々の業務に対するモチベーションを高める効果も期待できます。

 

オフィスの受付デザインの基本的な設計

オフィスの受付デザインは、次の内容で設計しましょう。

 

受付カウンター

受付カウンターの位置や形状、筆記スペース、手荷物の置き場所、案内の見やすさなど、細部まで意識したデザインが必要です。

受付カウンターは、位置関係や形状によって雰囲気が大きく左右されます。

有人受付の場合、カウンターを正面に配置するのではなく、少し斜めや横の位置に設けると、より柔らかくフレンドリーな応対が可能になります。

また、椅子に座った状態でも視線が自然に合う高さが理想的です。

筆記スペースやツールの配置は、来訪者の利便性を考えた設計が求められます。

たとえば、ボールペンやクリップボードが手に取りやすい位置に整然と配置されていると、書類記入などの作業がスムーズに行えます。

スペースが限られている場合でも、壁掛け型のツールホルダーを活用することで、使いやすさを保ちながら場所を有効活用できます。

お客様の手荷物を置くスペースの確保も必要です。

特に大きな荷物や鞄を持った来訪者にとって、カウンター付近に荷物を一時的に置ける場所があると便利です。

たとえば、カウンター下の荷物置き場や専用のラックなどが挙げられます。

 

待合スペース

待合の位置は、受付から自然に案内できる動線を確保しながらも、受付と直接向かい合わない配置が理想的です。

たとえば、受付の横や少し奥まった位置にスペースを設けることで、来訪者に過度な緊張感を与えることなく、リラックスできる環境になります。

待合スペースには主に2つの機能があります。

1つ目に求められるのは、ご案内までの時間を過ごしていただくことに特化したシンプルで静かな環境の待合スペースです。

たとえば、快適な座り心地の椅子やソファを用意し、テーブルには雑誌や企業パンフレットを整然と配置することで、来訪者に自然な安心感を与えます。

また、壁面やテーブル上に設置したデジタルサイネージで、会社の取り組みや製品紹介を流すことで、情報提供の場として活用できます。

2つ目は、オープンな打ち合わせが可能なロビーとして多目的に利用できる待合スペースです。

この場合、デザインには柔軟性と多様性が求められます。

たとえば、小規模な打ち合わせができるテーブルセットや、カジュアルな座席エリアを配置することで、来訪者と担当者が気軽に話せる場を作ります。

どちらのタイプの待合スペースにおいても、来訪者の快適性を重視することが重要です。

空調や照明の調整、静かな音楽の導入など、細かな配慮が全体の印象を大きく左右します。

 

パンフレットや資料の展示コーナー

パンフレットや資料の展示コーナーは、単なる情報提供の場ではなく、企業イメージを視覚的に訴求する演出の場として捉えることが大切です。

展示コーナーには自然素材を取り入れた棚やディスプレイスタンドを使用し、温かみのある雰囲気にします。

木材や竹素材の家具を用いると、来訪者に親しみやすさを感じさせつつ、エントランス全体のデザインに統一感を与えることが可能です。

展示内容の配置も重要です。

資料やパンフレットは整然と並べられ、簡単に手に取れるように工夫する必要があります。

たとえば、企業の主力製品を紹介するパンフレットは目線の高さに配置し、サービス案内や詳細資料は取りやすい低めの棚に置くことで、来訪者が迷わず情報を取得できるようにします。

さらに、展示内容の柔軟性も忘れてはなりません。

企業の製品ラインアップやサービス内容は時とともに変化するため、展示内容を簡単に更新できる設計が望まれます。

たとえば、取り外し可能なパネルや、モジュール型の棚を使用することで、新製品や季節に合わせた展示に対応できます。

 

オフィスの受付デザインのポイント

オフィスの受付デザインは、次のポイントを押さえて作りましょう。

 

企業イメージを体現するデザイン

オフィスの受付は来訪者が企業と初めて接する場のため、企業イメージを体現したデザインを採用しましょう。

たとえば、革新性を強調したいテクノロジー企業であれば、直線的でミニマルなデザインやガラス、金属素材を使用し、未来志向を感じさせる空間を演出します。

一方、環境に配慮する企業であれば、リサイクル素材や自然素材を活用した温かみのあるデザインが適しています。

 

来訪者がリラックスできる待合スペース

待合スペースは、来訪者がリラックスしながら時間を過ごせる空間であるべきです。

たとえば、ソファや椅子は快適性を重視し、長時間座っても疲れないクッション性のあるものを選ぶことが重要です。

さらに、観葉植物やアート作品を取り入れることで、視覚的に癒しを提供し、緊張感を和らげる効果が期待できます。

 

機能性とデザイン性を両立した素材

受付デザインに使用する素材は、機能性とデザイン性を両立するものを選ぶ必要があります。

たとえば、カウンターには耐久性があり、汚れに強い石材やクオーツ素材を使用することで、長期間にわたって美しさを保つことができます。

また、フローリングや壁材には、防音性や清掃のしやすさを考慮しつつ、木目やテクスチャが美しいデザインを選ぶことで、実用性と美観を兼ね備えた空間を作り出すことが可能です。

 

デジタルサイネージの活用

タッチパネル式のデジタルサイネージを設置すれば、来訪者が自ら製品情報や会社概要を調べることが可能です。

また、動画やアニメーションを活用することで、静的なパンフレットでは伝えきれない臨場感や企業の活気を視覚的に訴求できます。

デジタルサイネージのコンテンツは簡単に更新できるため、イベントやキャンペーン情報をタイムリーに発信できます。

たとえば、展示会の告知や採用情報、CSR活動の報告などを流すことで、訪問者に企業の最新情報をリアルタイムで届けることが可能です。

さらに、多言語対応のサイネージを導入すれば、海外の来訪者にも対応できます。

 

明るさと照明の工夫

照明は、受付エリアの印象を大きく左右します。

たとえば、自然光を最大限取り入れる設計にすることで、来訪者に明るく開放的な印象を与えることができます。

一方、自然光が十分に得られない場合は、間接照明や調光機能のあるLED照明を活用して、柔らかな光で空間全体を包み込むように工夫することが重要です。

また、アクセントとしてウォールライトやペンダントライトを取り入れることで、デザイン性を高めつつ、企業の個性を演出できます。

 

オフィスの受付デザインの事例

オフィスの受付デザインの参考となる事例を3つ紹介します。

 

洗練されたナチュラルモダンのデザイン

背面の木製パネルが自然素材の温もりを与え、来訪者に親しみやすさを感じさせます。

また、大きな窓から自然光を取り入れているため、受付エリアが明るく開放的な印象です。

受付カウンターは直線的なフォルムと石材のような素材感が高級感を与えつつも、圧迫感を感じさせないサイズ感に仕上げられています。

 

シンプルで明るさが際立つデザイン

白を基調としたシンプルなデザインで統一されています。

清潔感や信頼感を来訪者に与える効果が期待できます。また、床材や壁面の光の反射によって空間全体が明るくなっているため、リラックスして過ごせるでしょう。

受付カウンターは、来訪者とスタッフの双方が快適にやり取りできるよう、曲線的な形状を採用しています。硬い印象を与えず、柔らかさや親しみやすさを生み出しています。

カウンター近くには、直線的に配置された椅子が設けられており、待合スペースとして利用できるよう設計されています。

椅子のデザインはシンプルでありながらも快適性を重視しており、余計な装飾を排除することで統一感を与えています。

 

高級感漂うモダンエレガントなデザイン

高級感と機能性を兼ね備えたデザインが特徴です。

大理石調の床や壁面が空間全体に洗練された印象を与えています。

壁面に組み込まれた間接照明の光が柔らかく反射しており、温かみのある空間です。

カウンターは、来訪者が自然に向かうことができる位置です。

必要最小限の装飾に留めることで機能性を高めており、スタッフと来訪者のやり取りがスムーズに行えます。

天井にはフレーム型の間接照明が施され、光が均等に広がるよう工夫されています。

オフィスの受付デザイン事例をさらに確認したい方は、こちらの記事ををご覧ください。
「オフィスのエントランス・受付のデザイン事例13選」

 

受付デザインを工夫して企業イメージを向上させよう

オフィスの受付は、企業の価値や理念を視覚的に表現する場であるとともに、訪問者や従業員に対する印象を左右する要素です。

適切な素材選びや配置計画、照明や装飾の工夫を通じて、企業の魅力を最大限に引き出すことが可能です。

本記事で解説した内容を参考に、自社の受付デザインを見直してみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いた人

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