ワクリノ特集
オフィス移転のメリットとは?一体どんな費用対効果が見込めるの?
オフィス移転は企業にとって大きな投資を伴う重要な経営判断です。
従業員の増加や事業拡大などの課題解決の方法として検討されますが、移転には多額の費用が必要になるため、慎重な検討と判断が求められます。
一方で、オフィスを快適な環境へと移転させることにより、従業員の働きやすさ改善や企業価値の向上、企業のブランディングの確立など多くのメリットが期待できます。
本記事では、オフィス移転がもたらす具体的なメリットと費用対効果について、実例を交えながら詳しく解説していきます。
目次
オフィス移転の主なメリット
オフィス環境は、企業が外部に与える印象や従業員の業務効率に大きな影響を与えます。
もし現在のオフィス環境が何らかの課題を抱えているとすれば、移転により従業員の満足度向上から企業価値の向上まで、幅広い効果が期待できます。
具体的にオフィス移転がどのようなメリットをもたらすのか、詳しく見ていきましょう。
従業員の働きやすさ向上
オフィス環境の良し悪しは、従業員の働きやすさに大きな影響を与えます。
特に交通の便は従業員の負担に直結するため、移転によりアクセスのしやすさを改善するだけで従業員の働きやすさも改善できます。
移転先の候補は地域によって選択肢が変わりますが、複数の路線が乗り入れる主要駅付近へ移転できると、従業員の心身にかかるストレスを大きく減らすことができるでしょう。
また、移転時はオフィスデザインを見直す絶好の機会です。
最新のオフィスデザインを導入することで、自然光を効果的に取り入れた明るい空間や、適切な温度・湿度管理による快適な環境を実現できます。
さらに、人間工学に基づいた家具の導入や、集中できる個別ワークスペースの確保など、従業員一人ひとりの働きやすさを考慮した環境整備が可能です。
従業員のモチベーション向上
新しい環境への移転は、従業員へ心機一転のきっかけを提供し、マンネリ化から脱却する機会になります。
清潔でおしゃれなオフィス環境の提供は従業員の創造性を刺激し、新しいアイデアの創出を促進します。
また、オフィス移転から企業の成長や前進を実感する従業員は少なくありません。
自身の業務が企業の成長に貢献していることを感じることで、従業員の帰属意識や愛社精神も高まります。
さらには整ったオフィス環境が従業員の成長意欲を刺激し、長期的なキャリア形成への意欲を高めることも期待できるでしょう。
業務効率の向上
オフィス移転は、業務効率を見直すよい機会です。いつの間にか増えてしまった荷物や資料を整理するチャンスになるだけでなく、新オフィスに最適な設備とレイアウトを導入することにより、業務プロセス全体の効率化が実現できます。
部署間の物理的な距離を最適化することで、情報共有がスムーズになり、意思決定のスピード向上が期待できます。
また、オフィス全体に効率的な動線を採用すれば、社内の移動時間を削減し、業務時間を有効活用できます。
集中ルームやリフレッシュルームの設置、フリーアドレス制の導入といった整備ができれば、従業員が働きやすい環境を選択できるようになるため、業務効率の向上が期待できるでしょう。
オフィスの移転は、働き方に対する企業文化を見直す絶好の機会です。
無駄なコストの削減
オフィス移転を機に、スペース効率を徹底的に見直すことで、大幅なコスト削減が期待できます。
特に企業の規模に見合わない広さのオフィスを使用していた場合、適切なサイズのオフィスへ移転するだけで、払いすぎていた家賃を最適化できる可能性があります。
オフィス移転で見直せるコストは家賃だけではありません。
最新の空調システムやLED照明が導入されているオフィスに移転すれば、光熱費を1、2割削減できる場合があります。
また、訪問頻度の高い取引先が集まるエリアへの移転により、移動時間や移動費用の削減も期待できるでしょう。
何よりも、オフィス移転があらゆるコストを見直す機会となり、従業員がコスト意識を持つきっかけになるケースもあります。
直接的な費用の改善だけでなく、スペースの有効利用の方法や時間の使い方の見直しも期待できるでしょう。
企業イメージの向上
オフィスを移転するという事実は、移転先が明らかにグレードを下げたオフィスで無い限り、取引先や顧客からは好意的に受け止められるでしょう。
好調な事業がもたらした結果としての移転であれば、企業イメージは向上し、取引先や顧客との関係性も良い方向へと向かいやすくなります。
企業イメージアップ効果を重視するなら、美しくデザイン性に優れたオフィスへの移転により、企業イメージ改善効果を最大化しやすくなります。
新しく美しいオフィスは、来訪者に「この会社は好調そうだ」「先進的な取り組みをしていそうだ」という印象を与えるため、その後の打ち合わせもいい方向に進めやすくなるでしょう。
職場の安全性向上
築年数の浅いオフィスビルへの移転で得られるメリットのひとつに、安全性の向上があります。
新しい建物であるほど最新の耐震基準が適用されており、建物の頑丈さや耐震性能、避難経路の確保といった面で安全性が担保されています。
さらには入館資格の厳格な管理や監視カメラの設置など、セキュリティ性能の高いオフィスへ移転すれば、従業員の安全性を大きく向上できるでしょう。
また、近年ではバリアフリー設計や抗菌・抗ウイルス対策を施した設備の導入など、利用しやすさに配慮した建物も増えています。
安心して働けるオフィスへの移転は従業員の安心感を高め、業務効率を向上させる効果が期待できます。
環境負荷の軽減・ESG評価の向上
数ある企業の取り組みの中で注目を集めるのが、環境負荷軽減への取り組みです。
オフィス選びにおいてもこの取り組みは重視されており、近年では環境負荷に配慮したエネルギー性能の高さを売りにするオフィスビルが登場しています。
オフィス移転の際にエネルギー性能の高いオフィスを選べば、太陽光発電や高効率空調システムなどの導入により、Co²排出量の削減が可能です。
これらの取り組みは環境に配慮する企業であるという対外的なアピールとなり、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)評価の向上につながります。
ESG評価の向上は外部へのPRに利用できるだけでなく、従業員の環境意識向上にもつながるため、企業そのものの持続可能性の向上にも寄与するでしょう。
採用力の強化
最新のオフィス環境は、優秀な人材を引きつける重要な採用ツールのひとつです。
特に20代、30代の若手人材は働く環境の質を重視する傾向があります。
利便性が高いオフィス環境に加え、カフェテリアやリフレッシュスペースなどの福利厚生施設が充実したオフィスへの移転は、採用活動における大きな強みになるでしょう。
オフィス環境の整備に力を入れる企業の姿勢は、従業員重視の企業文化を示す重要なアピールポイントになります。
SNSなどを活用したオフィス環境に関する発信は企業ブランディングに直結し、企業文化に魅力を感じる人材を集めやすくなるでしょう。
従業員に喜ばれるカフェ風オフィスについてこちらに纏めておりますので、気になる方は是非ご覧ください。「居心地が良い!カフェ風のオフィスデザインにするためのポイント」
企業文化の刷新
新しいオフィスデザインの導入は、組織の体質や風土を改革する絶好の機会となります。
従来の固定的な座席配置から、フリーアドレスへの移行やオープンスペースの導入により、部署間の壁を越えた柔軟なコミュニケーションを促進できます。
経営層と一般社員の間に距離を感じているようなら、カジュアルな打ち合わせスペースやリフレッシュルームの設置により、風通しの良い組織文化を醸成することも可能です。
顧客へのアクセス改善
利便性の高い立地への移転は、顧客とのコミュニケーションを飛躍的に向上させます。
関連企業や顧客が多く存在するビジネス街や、交通の便がいい主要駅周辺への移転は、アクセスを大幅に改善しビジネスチャンスの拡大にも繋がります。
会社へのアクセスに関する課題は、社内のレイアウトとは異なり、オフィス移転でしか改善できません。
顧客との関係性を良好に保つためにも、オフィス移転の際にはアクセス改善の視点を持つことが重要です。
最新設備の導入
オフィス移転を機に、業務効率を劇的に向上させる最新のITインフラや設備を導入することができます。
高速Wi-Fiやクラウドシステムの導入により、シームレスな情報共有と柔軟な働き方が実現しやすくなるでしょう。
特に近年はテレワークやハイブリッドワークへの需要が高まっており、企業側もITインフラの拡充が求められています。
Web会議に対応した設備や会議室の設置、高速かつ安定したネット回線の整備などへの対応は大がかりになるため、オフィス移転のタイミングは業務に支障を来さずに環境を整備できる好機だといえるでしょう。
補助金や税制優遇
オフィス移転に際して、様々な公的支援制度を活用することで、投資負担を軽減することができます。
特に、地方への本社機能の移転では、自治体による手厚い補助金制度や税制優遇措置が用意されていることが多く、移転コストの大幅な削減が期待できます。
オフィスのバリアフリー化や、ITツール導入などの費用が発生した場合は、国や自治体による補助金制度が利用可能です。
さらに、地方の本社機能強化や大都市圏から地方への本社機能移転をともなう移転は「地方拠点強化税制」の対象となり、法人税額等の一部が優遇される場合があります。
地域や企業規模、業種等によって適用できる制度は異なりますが、これらの制度を効果的に活用することで、移転に伴う経済的負担を最小限に抑えることができます。
オフィス移転によって得られる費用対効果
オフィス移転には相応の初期投資が必要となりますが、長期的な視点で見れば、さまざまな面で投資効果が期待できます。
ここでは、オフィス移転によってもたらされる具体的な費用対効果について解説していきます。
生産性向上による売上増加
快適な環境での業務は、従業員の生産性を大きく向上させ、結果として企業の売上増加につながることが期待できます。
動線が整備されているオフィスは従業員の行動が効率的になり、作業にかかる時間の短縮が見込めます。
また、コミュニケーションの活性化が図れれば、部門間での意見交換が活発になり、プロジェクトの進行スピード向上も見込めるでしょう。
非効率な時間の使い方が減少すれば、それだけ業務効率が上がり、売上増加に繋がるアクションの量を増やしやすくなるでしょう。
その結果、生産性が向上し多くの利益を獲得できるようになります。
コスト削減による利益増加
企業規模に適したオフィスへの移転は、企業のコスト体質の改善にも繋がります。
従業員数にあった広さのオフィスへ移転すれば、使用していないスペースに対して支払っていた賃料が不要となり、固定費を削減できます。
また、設備や動線の整備による業務効率化は残業時間の削減に繋がり、人件費を適正に保ちやすくなるでしょう。
コストの削減は直接的に企業の利益率向上に寄与します。
一時的な移転費用は発生しますが、長期的に見ればコスト削減効果が企業の利益増加に寄与してくれるのは間違いありません。
長期的な企業成長への貢献
戦略的なオフィス移転は、企業の長期的な成長基盤を構築する重要な投資です。
利便性の高い立地への移転は、優秀な人材の確保や取引先との関係強化に繋がり、持続的な事業拡大を可能にするでしょう。
また、最新のオフィス環境は企業文化の変革を促し、イノベーションの創出にも寄与します。
環境に配慮したオフィスへの移転は、ESG投資の観点からも企業価値を高め、株主や投資家からの評価向上が期待できます。
オフィス移転を単なる物理的な場所の移動で終わらせず、成長戦略の一環として計画・実行することで、企業の持続的な成長と競争力強化が実現できるでしょう。
オフィス移転の成功事例
実際のオフィス移転事例を見ることで、移転がもたらす具体的な効果と成功のポイントが見えてきます。
ここでは、実際に成功を収めた企業の事例から、効果的な移転のヒントを探っていきましょう。
事例1:従業員の意見を取り入れ、働きやすいオフィスに刷新
株式会社イデックスオート・ジャパン様の事例は、従業員の声を活かしたオフィス移転の成功例として注目されています。
「狭くて働きにくい」「休憩スペースや食事場所がない」といった従業員からの声を受け、『カジュアルなオフィス』『ABW』『ドリンクバー』『リラックススペース』を盛り込んだ新オフィスへと刷新されました。
エントランスは自社事業である自動車のグリルを思わせるデザインパネルを採用。
エントランスから続く応接室の数々は、異なるコンセプトと個性を楽しめるデザインの空間となりました。
従業員が求めていた働きやすいオフィスは、カフェソファやカウンター席、集中ブースなどから働く場所を選べるABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)で実現しました。
また動線に設置した広いメイン通路により、従業員同士の偶発的なコミュニケーションが生まれる環境となっています。
事例2:オフィスの新築移転!企業観にふさわしいオフィスへの刷新
シカゴ石油株式会社様は、業歴40年を超える歴史ある企業です。
同社は、その企業観を落ち着きと重厚感のあるデザインで表現したオフィスへと新築移転されています。
エントランスに敷き詰められたカーペットは、石畳を思わせる落ち着いたデザイン。
コーポレートカラーであるシカゴブルーをアクセントにした木目調の暖かな受付がお客様をお迎えします。
執務室、応接室ともに白と黒のモノトーンで統一し、重厚感のある引き締まった空間を演出。
一転して従業員が利用するリラックスルームは、休日の公園を思わせるようなカラフルな空間に。
メリハリの効いたデザインを対比させることで、大人の責任感と遊び心を演出しています。
オフィス移転はさまざまなメリットや費用対効果が見込める
オフィス移転は、単なる物理的な場所の移動にとどまらない、企業の成長戦略における重要な投資です。
従業員の働きやすさや生産性の向上、企業イメージの刷新、環境負荷の軽減など、多面的なメリットをもたらします。
また、適切な計画と実行により、投資に見合う十分な費用対効果も期待できます。
移転を検討する際は、長期的な視点で効果を見据え、従業員の声に耳を傾けながら、綿密な計画を立てることが成功への鍵となるでしょう。
「ワクリノ」
お電話:050-5785-7200(受付時間9:00〜17:00)※土/日/祝以外
メール:こちらより24時間ご相談を受け付けております。
この記事を書いた人
- ワクリノ編集部スタッフ
- 働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。