ワクリノ特集

オフィスエントランスの内装をおしゃれにするには?設計ポイント・費用・事例を紹介

2022.11.09
オフィス内装

オフィスエントランスは単なる受付スペースではなく、企業ブランドやカルチャーを体現する重要な戦略空間として注目されています。採用競争の激化やブランディングの重要性が高まる中で、エントランスの印象が企業評価を左右する場面も増えています。

本記事では、おしゃれなオフィスエントランスの定義や役割、注目される背景から、オフィス内装の参考になる具体的なデザイン実例について解説します。

さらに、観葉植物・BGM・アロマなど手軽に取り入れられる工夫もご紹介します。これからエントランスの新設やリニューアルを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

おしゃれなオフィスエントランスとは

おしゃれなオフィスエントランスとは

おしゃれなオフィスエントランスとは、単に見た目が美しい空間を指すのではありません。
企業のブランドや価値観、働く人の姿勢までを体現し、来訪者に第一印象として強く伝える「企業の顔」となる場所です。

来客や求職者は、エントランスに足を踏み入れた瞬間に、その企業の雰囲気やカルチャーを無意識のうちに感じ取ります。
洗練されたデザインや統一感のある空間は、「この会社は信頼できそうだ」「ここで働いてみたい」といったポジティブな印象につながります。

つまり、おしゃれなエントランスとは装飾の多さではなく、企業らしさが明確に表現され、目的に沿って設計された空間のことを指します。

オフィスエントランスの役割と位置づけ

オフィスエントランスは、社外と社内をつなぐ境界の役割を持つ空間です。
来訪者にとっては最初に接する場所であり、従業員にとっては毎日出入りする象徴的な場所でもあります。

この空間には、大きく分けて三つの役割があります。

第一に、企業ブランドを伝える役割です。
ロゴの見せ方、素材の選び方、照明の演出などによって、企業の方向性や規模感、信頼性を視覚的に伝えます。

第二に、信頼関係の構築をサポートする役割です。
整然とした空間や清潔感のあるデザインは、来訪者に安心感を与え、商談や面接をスムーズに進める土台になります。

第三に、従業員のモチベーションを高める役割です。
誇りを持てる空間は、帰属意識やエンゲージメントの向上にもつながります。

そのため、エントランスは単なる受付スペースではなく、企業戦略の一部として設計されるべき重要な空間です。

「おしゃれ」と評価されるエントランスの共通点

「おしゃれ」と評価されるエントランスには、いくつかの共通点があります。

まず挙げられるのは、コンセプトの一貫性です。
色使い、素材、家具、照明などに統一感があり、空間全体が一つのストーリーでつながっています。流行のデザインを取り入れていても、企業イメージと合っていなければちぐはぐな印象になります。

次に、余白とバランスを意識している点です。
過度な装飾を避け、空間の広がりや抜け感を大切にすることで、洗練された印象が生まれます。
必要な要素を厳選することが、結果的に上質さにつながります。

さらに、機能性とデザインが両立していることも重要です。
動線が整理されている、受付が分かりやすい、待合スペースが快適であるなど、使いやすさが確保されているからこそ、デザインの良さが際立ちます。

一般的なオフィスエントランスとの違い

一般的なオフィスエントランスは、受付機能を中心に設計されることが多く、必要最低限の設備や内装で構成されています。
白い壁と受付カウンターのみというケースも少なくありません。

一方で、おしゃれなエントランスは「印象設計」まで踏み込んでいます。
企業ロゴの見せ方、壁面素材、照明計画、家具のデザインなどを通じて、来訪者の感情に働きかける設計が行われています。

また、ブランド戦略や採用戦略と連動している点も大きな違いです。

例えば、スタートアップ企業であればクリエイティブで開放的な印象を強調し、金融系企業であれば重厚感と信頼性を重視するなど、目的に応じた設計がなされています。

単なる「受付スペース」から「企業価値を伝える空間」へと進化している点こそが、一般的なエントランスとの最大の違いといえます。

おしゃれなオフィスエントランスのメリット

おしゃれなオフィスエントランスのメリット

おしゃれなオフィスエントランスは、見た目の美しさだけでなく、企業活動全体にさまざまな好影響をもたらします。
おしゃれなオフィスエントランスのメリットについて詳しく見ていきましょう。

来訪者に好印象を与えられる

エントランスは、企業と外部をつなぐ最初の接点です。
取引先や顧客、求職者などが最初に目にする空間だからこそ、その印象は強く記憶に残ります。

整理された空間、統一感のあるデザイン、清潔感のある素材使いは、「しっかりした会社」「信頼できそうな企業」という印象につながります。
商談や面接の前段階でポジティブな心理状態をつくることができれば、その後のコミュニケーションも円滑になります。

第一印象の質を高められる点は、エントランスデザインの大きなメリットです。

企業イメージ・信頼感の向上につながる

デザイン性の高いエントランスは、企業のブランド力を視覚的に強化します。
ロゴの見せ方や素材選定、照明計画などを通じて、企業の方向性や価値観を具体的に表現できます。

例えば、重厚感のある空間は安定性や信頼性を印象づけ、開放感のある空間は革新性や柔軟性を感じさせます。
言葉で説明しなくても、空間そのものが企業の姿勢を伝える役割を果たします。

結果として、企業全体のイメージ向上や信頼感の醸成につながり、対外的な評価にも好影響を与えます。

従業員のモチベーション・帰属意識が高まる

エントランスは来訪者だけでなく、従業員にとっても日常的に目にする場所です。
誇りを持てる空間で働くことは、モチベーションの向上や帰属意識の強化につながります。

洗練された環境は、「自分は価値のある会社で働いている」という実感を生み出します。
また、社内外に対して自信を持って案内できる空間があることは、心理的な満足感にもつながります。

採用活動・ブランディングへの波及効果

近年は企業選びにおいて、働く環境や企業文化を重視する求職者が増えています。
おしゃれなエントランスは、採用活動においても強力な武器になります。

会社説明会や面接でオフィスを訪れた際の印象は、入社意欲に直結します。
また、写真や動画として発信することで、SNSや採用サイトにおけるブランディングにも活用できます。

オフィス空間そのものがコンテンツとなり、企業の魅力を自然に伝える手段になります。
エントランスへの投資は、採用力やブランド価値の向上へとつながる中長期的な効果を持っています。

オフィスエントランスの内装、実際に検討した担当者101人の声

オフィスエントランスの内装は、実際に手がけた人でなければ分からない気づきが多いものです。そこで、勤務先のエントランス内装に発注担当者・総務・経営者などの立場で関わった101人にアンケートを実施し、検討時に迷ったことや見栄えを出すための工夫、完成後に感じた失敗などを聞きました。

これから内装を検討する方が同じ悩みでつまずかないよう、リアルな声をもとに押さえるべきポイントを見ていきましょう。

内装の検討で最も判断に迷った要素は?

内装の検討で最も判断に迷った要素は?

エントランスの内装で最も判断に迷った要素についてアンケートを取ったところ「受付カウンター・受付システム」が47.5%で最多となりました。次いで「企業ロゴ・サイン」が44.6%「待合スペース・チェア」が42.6%と、上位3つは僅差で並び「照明・グリーンなどの演出」(22.8%)を大きく上回ります。

この結果から、手直ししにくい作り込みが必要な要素ほど迷いが生じやすいことがわかるでしょう。照明やグリーンは、あとから足したり入れ替えたりしやすい一方、受付カウンターやサインは設置後の変更が難しく、最初の判断が仕上がりを左右します。

だからこそ、こうした要素は経験豊富な施工会社と相談しながら決めることで、迷いを解消し、後悔のないエントランスづくりにつながるでしょう。

エントランスでの見栄え対策、実際にやったこと

エントランスでの見栄え対策、実際にやったこと

エントランスの見栄えや開放感を出すために意識した工夫を尋ねたところ「ガラスパーテーションや明るい色合いで圧迫感を抑える工夫」が62.4%という結果となりました。次いで「壁面・ロゴ・サインなど視線が集まる場所を目立たせる工夫」が48.5%です。

上位2つに共通するのは、限られた空間を「広く見せる」「視線を誘導する」という設計の考え方です。単に物を置くのではなく、色・素材・配置で人の感じ方をコントロールする発想が求められます。

だからこそ、設計の知見を持つ施工会社に相談することで、見栄えと開放感を両立したエントランスが実現しやすくなります。

内装工事が終わってから気づいた、エントランスならではの失敗

内装工事が終わってから気づいた、エントランスならではの失敗

内装工事を終えてから感じた失敗を尋ねたところ「受付から執務スペースが見えすぎてしまった」が45.5%で最多となりました。「来訪者と従業員の動線が交差してしまった」「デザインを優先してセキュリティ面が手薄になった」がともに32.7%で続きます。

上位に並んだのは、いずれも図面を眺めるだけでは気づきにくく、実際に人が動いて初めて表面化する課題です。見た目の完成度に意識が向くほど、視線・動線・セキュリティといった「使われ方」の視点は見落とされがちになります。

裏を返せば、完成後の運用まで見越して設計できるかどうかが仕上がりを分けるということです。経験豊富な施工会社であれば、こうした落とし穴を先回りして防ぎ、長く快適に使えるエントランスを実現できます。

おしゃれなオフィスエントランスの内装事例4選

実際のプロジェクトを見ると、企業規模や業種によってエントランスの設計意図が大きく異なることがわかります。

ここでは、移転・リノベーション・リニューアルという異なる背景を持つ3つの事例をご紹介します。

【士業】安心と信頼を感じられるオフィスエントランスデザイン

176坪 ワンストップ施工のオフィス移転プロジェクト引用元:176坪 ワンストップ施工のオフィス移転プロジェクト

オフィス移転を機にエントランスを刷新し、木目の温かみと照明計画で落ち着きのある上質な空間を実現しました。士業事務所としての信頼感を保ちながら、来訪者が安心してご相談いただける雰囲気を整えています。

【システム開発】ホワイト×グリーンでスマートな印象のオフィスエントランスデザイン

グリーンを取り入れた開放的なエントランスとコミュニケーションブース_導入事例グリーンを取り入れた開放的なエントランスとコミュニケーションブース_導入事例引用元:グリーンを取り入れた開放的なエントランスとコミュニケーションブース_導入事例

ホワイトをベースに、グリーンを随所に配置したエントランスです。
横に広がる空間構成を活かし、来訪者が落ち着いて待てるソファ席があります。

植物の彩りがほどよいアクセントとなり、クリーンさの中にやわらかさを感じられる印象に。システム開発企業らしい先進性と、心地よい滞在感を両立した空間となっています。

【環境機器メーカー】コーポレートカラーのグリーンを取り入れたオフィスエントランスデザイン

【環境機器メーカー】コーポレートカラーのグリーンを取り入れたオフィスエントランスデザイン【環境機器メーカー】コーポレートカラーのグリーンを取り入れたオフィスエントランスデザイン引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所~

株式会社西部技研様は、空気環境の課題を解決する製品・ソリューションの開発から設計、製造、施工、そしてメンテナンスまで一貫して手がける企業です。

エントランスにはコーポレートカラーである「グリーン」を取り入れ、企業イメージを表現しました。
また、造作の壁を設けることで空間にアクセントをつくり、エントランスとしての存在感を高めています。

オフィスの中で自然を感じられる「公園(SQUARE)」のような空間をイメージし、来訪者や社員が心地よく過ごせるエントランスに仕上げました。

【自動車】車のグリルをモチーフにしたオフィスエントランスデザイン

シンカ」自由に働き、自分らしく働くオフィスシンカ」自由に働き、自分らしく働くオフィス 引用元:「シンカ」自由に働き、自分らしく働くオフィス

レンタカー事業をはじめ、自動車販売、保険事業など幅広く展開し、車に関わるサービスをトータルで提供する株式会社イデックスオート・ジャパン様。


エントランスには、同社の事業を象徴する「車のグリル」をイメージしたデザインパネルを採用。
自動車企業らしい力強さと洗練された印象を表現しました。


来訪されたお客様を印象的に迎える、企業のアイデンティティを感じられるエントランスに仕上がっています。

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オフィスのエントランス・受付のデザイン事例13選

オフィスエントランスの内装に必要な費用とポイント

オフィスエントランスの改装費用は、デザインの方向性や使用する素材、工事の規模によって大きく変わります。
単に内装を新しくするだけでなく、ブランドイメージの向上や機能改善まで視野に入れる場合は、事前の計画と予算配分が重要です。

ここでは、費用に影響する主な要素と、コストを適切にコントロールするためのポイントを解説します。

改装内容による費用の違い

改装内容が部分的な内装変更にとどまるのか、間仕切りの変更や受付位置の移設を含む大規模工事になるのかによって、費用は大きく異なります。
壁面の張り替えやサインの変更程度であれば比較的抑えられますが、動線の再設計や設備更新を伴う場合は工事費が増加します。

また、照明計画の見直しや受付システムの導入など、機能面を強化する場合もコストが加算されます。見た目だけでなく、何を改善したいのかを明確にすることが、無駄な出費を防ぐためのポイントです。

素材選びで変わるコスト感

エントランスの印象と費用感は、選ぶ素材によって大きく変わります。
素材はデザイン性だけでなく、耐久性やメンテナンス性も考慮して選定することが重要です。

スチール素材は重厚感があり、高級感のあるエントランスを演出できます。
アルミ素材よりも遮音性や防音性に優れているため、オフィス内の音がエントランスに漏れにくくなる点もメリットです。
さらに磁石が使用できるため、壁面の裏側を掲示スペースとして活用するなど、機能面でも応用が利きます。

ガラス素材は光を遮らないため、明るく開放感のある空間をつくることができます。
限られたスペースでも圧迫感を軽減できるため、コンパクトなオフィスにも適しています。
全面ガラスにするだけでなく、一部にアルミやスチールを組み合わせたり、すりガラス加工を施したりすることで、デザインとプライバシーの両立も可能です。

木材は温もりを感じさせる落ち着いた空間を演出します。
木の種類や色味によって、明るく清潔感のある印象からシックで重厚な印象まで幅広く表現できます。
天然木を使用する場合はコストが上がる傾向がありますが、調湿効果などの機能面も期待できます。

石材は質感やテクスチャに個性があり、存在感のあるエントランスを実現できます。
選ぶ石の種類によって色味や雰囲気が大きく変わり、サイズや貼り方を工夫することでデザイン性を高めることも可能です。
ただし施工費が高くなる傾向があるため、部分的にアクセントとして使用する方法も効果的です。

デザイン費・設計費の考え方

改装費用の中には、施工費だけでなくデザイン費や設計費も含まれます。
デザインコンセプトの立案や図面作成、パース制作などにかかる費用は、全体予算の一定割合を占めます。

費用を抑えるために設計工程を簡略化すると、完成後にイメージと異なる結果になる可能性があります。
設計段階で十分に検討することが、結果的に追加工事や修正費用の発生を防ぐことにつながります。

費用を抑えるための工夫

予算内で質の高いエントランスを実現するためには、優先順位を明確にすることが重要です。
全面改装ではなく、ロゴサインの刷新や照明変更など、印象を大きく変えられる部分に集中投資する方法もあります。

既存の壁や床を活かしながらアクセント素材を追加する、コストの高い素材は一部に限定して使用するなど、メリハリのある設計が効果的です。
また、将来的な拡張やレイアウト変更を見据えて設計することで、長期的なコスト削減にもつながります。

おしゃれなオフィスエントランスの内装コンセプト

おしゃれなオフィスエントランスの内装コンセプト

企業イメージを効果的に伝えるためには、デザインコンセプトを明確にすることが重要です。
エントランスは企業の「第一印象」を決定づける空間であり、方向性が曖昧なまま設計すると印象がぼやけてしまいます。

ここでは、代表的なデザインコンセプト別に、おしゃれなオフィスエントランスの実例をご紹介します。

クール・モダン

モノトーンを基調に、ガラスやステンレスなどの金属素材を組み合わせた、洗練された都会的なデザインです。

直線を意識した空間構成と間接照明の演出によって、シャープで知的な印象を与えます。
IT企業やコンサルティングファームなど、先進性や合理性を打ち出したい企業に適したスタイルです。

ナチュラル・カフェ風

木目素材や観葉植物を取り入れ、温かみと親しみやすさを感じさせるデザインです。

自然光を活かした明るい空間づくりにより、来訪者に安心感とリラックス感を与えます。
人材系企業やクリエイティブ企業など、柔らかい企業イメージを伝えたい場合に効果的です。

高級・ラグジュアリー

大理石調の壁面や重厚感のある家具を採用し、格調高い空間を演出するデザインです。

落ち着いた色味と上質な照明計画により、企業の信頼性やブランド力を視覚的に表現します。
金融業界や不動産業界など、安心感と権威性を重視する企業に多く見られるスタイルです。

ミニマル・シンプル

装飾を極力排除し、空間の余白を活かすことで洗練された印象を生み出すデザインです。

白やグレーを基調とし、企業ロゴやサインを際立たせる構成が特徴です。
無駄のない合理的な姿勢を示したい企業や、スタートアップにも相性が良いコンセプトです。

クリエイティブ・個性派

大胆なカラー使いやアートワークを取り入れ、企業の理念やカルチャーを強く打ち出すデザインです。

遊び心のある素材やレイアウトによって、来訪者の記憶に残る空間を実現します。
ベンチャー企業やIT企業など、独自性や革新性をアピールしたい企業に適しています。

おしゃれなオフィスエントランスの内装を設計する前に考えること

エントランスは見た目の美しさだけで評価される空間ではありません。
企業の規模や来訪者の数、ブランド戦略、セキュリティ方針など、さまざまな要素を踏まえて設計する必要があります。
デザインを先に決めてしまうと、後から機能面での課題が生じることもあります。

ここでは、設計に入る前に整理しておくべき重要なポイントを解説します。

企業規模・来訪頻度の整理

まず確認すべきなのは、企業規模と来訪者の数です。

従業員数が多い企業や来客頻度が高い企業では、動線の確保や待合スペースの広さが重要になります。
受付前に人が滞留しない設計や、複数の来客対応を想定した空間計画が求められます。

一方で、来訪者が限られている企業であれば、コンパクトでも印象的な空間づくりが可能です。
実際の利用シーンを具体的に想定することが、無駄のない設計につながります。

エントランスに求める役割の明確化

エントランスを単なる受付スペースとするのか、ブランドを強く打ち出す空間とするのかによって、設計方針は大きく変わります。

採用強化を目的とする場合は、企業文化が伝わるデザインが重要になります。
対外的な信頼性を重視する場合は、落ち着きや重厚感を意識した設計が求められます。

「誰に何を伝えたいのか」を明確にすることで、デザインコンセプトがぶれにくくなります。

既存オフィスとのデザイン統一

エントランスだけが華やかで、執務エリアと雰囲気が大きく異なると、違和感を与えてしまうことがあります。エントランスはオフィス全体の入り口であるため、内装や家具のテイストと統一感を持たせることが重要です。

ブランドカラーや素材感をオフィス全体で共有することで、一貫性のある企業イメージを構築できます。
部分的な改装であっても、全体との調和を意識した設計が求められます。

セキュリティ要件とのバランス

デザイン性を重視しすぎると、セキュリティ面が疎かになる可能性があります。

入退室管理システムや受付システム、防犯カメラの設置など、企業として必要なセキュリティ要件を事前に整理することが大切です。

来訪者の導線と従業員の導線を分ける設計や、受付から執務スペースが見えない配置にするなど、機能とデザインを両立させる工夫が求められます。
安心して利用できる空間であることが、結果的に信頼感の向上にもつながります。

オフィスエントランスの内装に必要な要素

エントランスに置く什器やサインは、来訪者に与える印象を大きく左右します。選び方の判断軸は、要素ごとに変わります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

受付カウンター・受付システム

受付カウンターは、立ち対応向けのハイカウンターと、座り対応向けのローカウンターに大別できます。近年は、iPadなどを設置する無人受付型の運用も選択肢のひとつです。

タイプ

高さの目安

主な用途・特徴

ハイカウンター

約100cm

立ち接客・来客対応が多い企業向け

ローカウンター

約70cm

着席スタッフが常駐する場合向け

無人受付カウンター

高さは什器・スタンドにより異なる

iPadなどを設置・有人常駐不要

立ち接客ならハイ、座り対応ならロー、というように来訪頻度と運用スタイルで選びます。無人受付では、iPadを使うクラウド型サービス(RECEPTIONIST・Smart at receptionなど)が代表的な選択肢です。

担当者へのチャット通知や来訪履歴管理などに対応しており、料金はサービスや機能により月額数千円〜数万円まで幅があります。iPad受付を導入するなら、カウンターにスタンドを固定できる形状か配線が隠せるデザインかを施工前に確認しておきましょう。

企業ロゴ・エントランスサイン

エントランスサインは、来訪者が入室した瞬間に目に入る要素です。素材の選び方次第で、費用も企業の印象も変わります。サインについては「切り文字」「カッティングシート」「LED発光タイプ」などが代表的な選択肢です。

種類

特徴

コスト感

カッティングシート

壁面に直接貼るシール状。薄くフラット。

切り文字(アクリル)

立体的に切り出し。透明感があり、屋内サインに使いやすい。

切り文字(ステンレス)

高耐久・高級感。加工難易度が高い分コストが高い。

切り文字(カルプ)

ウレタン樹脂製。軽量で大判に対応しやすい。

LED発光タイプ

ロゴを背面・内側から発光。暗い空間で効果大。

素材によってコスト感と与える印象が大きく変わるため、企業イメージに合わせた選定が前提です。

切り文字の主な設置方法には、壁に直接貼る「ベタ付け」と、壁から浮かせて固定する「浮かせ付け(ピン出し)」があります。浮かせ付けにすると光が当たった際に影が生まれ、立体感と高級感が増します。

例えば、簡易なカッティングシートなら数万円台、アクリル切り文字で5万〜20万円前後が費用の目安です。金属切り文字は10万〜40万円前後、LED発光タイプでは20万円以上になるケースが多く見られます。素材・文字数・デザインの複雑度によって大きく変動するため、複数業者への相見積もりが必須です。

待合スペース・チェア

待合スペースは来訪者が企業の第一印象を形成する滞在エリアであり「おもてなし」と「使い勝手」の両立が求められます。広さに応じて家具の選択肢が変わるため、まず同時最大来訪者数を想定し、座席数やスペースの規模を決定しましょう。

スペース規模

推奨レイアウト

家具の選択肢

広め(ロビー型)

ソファ+センターテーブル+サイドボード

ロビーソファ、1〜2人掛けソファ

中程度

ファブリックチェア複数+サイドテーブル

アームチェア、ラウンジチェア

狭め(コンパクト型)

スツール+壁面収納

スタッキングスツール、丸椅子

ソファとテーブルの間の通路幅は、400mm以上の確保が推奨されています。

椅子の素材選びでは、ファブリック(布)は温かみや高級感を出しやすい一方、汚れが染み込みやすい素材です。PUレザー(合成皮革)は拭き取りやすいものの、経年劣化に注意しましょう。また、待合スペースに小テーブルを置くと、名刺・カタログ・飲み物を置けるため、来訪者が過ごしやすい環境を整えられます。

照明・グリーン・ディスプレイ

印象の差を生むのは、光と緑、そして情報発信の設計です。什器を揃えただけの空間は、どこか素っ気なく映ります。エントランスの演出要素としては、照明・グリーン・ディスプレイが代表的です。それぞれを組み合わせると、受付カウンターやサインだけでは出しにくい奥行きや印象を演出できます。

照明は、天井のダウンライトが基本です。壁面を照らすウォールウォッシャーや、ロゴ・アートにスポットを当てるスポットライトを組み合わせると、奥行きと高級感が生まれます。

グリーン(観葉植物)にはリラックス効果があり、自然を感じられる環境で働く人の幸福度を高める効果を期待できます。メンテナンス負荷を抑えたいなら、植栽リースサービス(管理込み・月額制)が有力な選択肢です。

ディスプレイは、企業の実績・動画・メッセージをリアルタイムで発信でき、来訪者の待機時間をブランディングに使えます。設置場所には100V電源が必要なケースが多いため、賃貸オフィスではコンセント位置や壁内配線の可否、B工事・C工事の区分を事前に確認しておきましょう。

おしゃれなオフィスエントランスの内装をデザインするポイント

おしゃれなオフィスエントランスの内装をデザインするポイント

エントランスをおしゃれに仕上げるためには、見た目のインパクトだけでなく、ブランド戦略や動線設計、機能性まで含めて総合的に考えることが重要です。

単に流行のデザインを取り入れるのではなく、企業の目的や利用シーンに合った設計を行うことで、完成度の高い空間になります。

ここでは、デザインを検討する際に押さえておきたい5つのポイントを解説します。

ブランドのロゴ・カラーを取り入れる

エントランスは企業の顔となる空間であるため、ブランドロゴやコーポレートカラーを効果的に取り入れることが大切です。

壁面サインや床材、家具のアクセントなどにブランドカラーを反映させることで、統一感のある印象を与えられます。

ロゴの設置場所や照明の当て方にも工夫を凝らすことで、視覚的なインパクトを高めることができます。
過度に装飾するのではなく、ブランド要素を自然に溶け込ませることがポイントです。

心地よい明るさを演出する

照明計画は空間の印象を大きく左右します。

明るすぎると無機質な印象になり、暗すぎると閉塞感を与えてしまいます。
自然光を取り入れられる場合は積極的に活用し、難しい場合は間接照明やスポットライトを組み合わせて、柔らかい明るさを演出します。

ロゴや受付カウンターを適切に照らすことで、視線の流れをコントロールしながら上質な雰囲気をつくることができます。

来訪者と従業員の動線を考慮する

エントランスは人の出入りが集中する場所です。

来訪者と従業員の動線が交錯すると、混雑やセキュリティ上のリスクが生じることがあります。
受付の位置やゲートの配置を工夫し、スムーズな導線を設計することが重要です。

動きやすく迷いにくい設計は、来訪者にとっての安心感にもつながります。
デザイン性と機能性を両立させるためには、利用シーンを具体的に想定することが欠かせません。

展示スペースやディスプレイで会社をアピールする

エントランスは企業の実績や理念を伝える絶好の場所です。
製品展示や受賞歴の掲示、ビジョンを表現したグラフィックなどを配置することで、企業の強みを視覚的にアピールできます。

ただし、情報を詰め込みすぎると雑然とした印象になります。伝えたいメッセージを絞り込み、見せ方に工夫を凝らすことで、印象に残る空間になります。

エントランスの機能を損なわないようにする

どれほどデザイン性が高くても、受付機能や待合機能が十分に果たせなければ意味がありません。
来訪者が快適に待機できるスペースや、案内表示のわかりやすさなど、基本的な機能を確保することが前提となります。

デザインはあくまで機能を支える要素です。使いやすさと美しさが両立してこそ、完成度の高いおしゃれなエントランスが実現します。

エントランスが狭い場合に内装をおしゃれに見せる工夫

面積が限られたエントランスでも、見せ方を絞れば印象は変えられます。壁・素材・レイアウトの3方向から手を打ちましょう。

壁面を活用してロゴやサインを目立たせる

狭いエントランスでは「スペースが限られている」という点 を逆手にとり、正面の壁一面をブランディングに集中させる手法が有効です。広い空間に比べて視線が分散しにくいため、ロゴやサインの見せ方を絞ると印象に残りやすくなります。

限られた予算で印象を変えるなら、受付背面の壁1面に施工範囲を絞るのも一つの方法です。 受付カウンター背面に企業ロゴを配置すると、入室直後に来訪者の視線を集めやすく、ブランドイメージを伝えられます。

ガラスや明るい色で圧迫感を抑える

狭い空間の圧迫感を大きく緩和する鍵は、素材とカラーの選び方です。壁・天井に白・アイボリー・ライトベージュなどの明るい淡色を使うと、照明の光を反射・拡散し、実際より広く見える視覚効果が生まれます。天井が暗色だと低く狭く感じられるケースもあるため、天井も白または淡色に統一するのが選択肢のひとつです。

ガラスパーテーションをエントランスと内部空間の仕切りに使うと「抜け感」が生まれ、閉塞感を解消しやすくなります。ガラスパーテーションの設置工事は、賃貸オフィスでB工事・C工事の区分確認が必要です。移転前の内見時に、ビルのオーナーに確認しておきましょう。

受付・待合スペースをコンパクトにまとめる

狭いエントランスを無駄なく使うには、受付と待合を分けず「兼用エリア」として設計する方法があります。この兼用エリアをどこまでコンパクトにできるかは、受付カウンターのサイズ次第です。そのサイズは、有人対応にするか、iPadなどによる無人受付にするかで変わります。まず、受付や待合スペースをどう使うのかを決めておきましょう。

例えば、L字型のカウンターを選べば、限られたスペースでも受付機能を確保しやすくなります。収納付きのタイプにすると、パンフレットや備品をまとめやすく、別途収納スペースを抑えられる場合もあります。このように、方針が決まれば工夫次第で省スペース化も可能です。

オフィスエントランスの内装で失敗しやすい注意点

内装が完成してから発覚する不具合は、修正に工事と費用を伴うものです。着工前に潰しておきたい落とし穴を、4つに整理しました。

来訪者と従業員の動線が交差している

来訪者と従業員の動線が交差するエントランスは、双方が不便さや混乱を感じる直接的な原因となります。 エントランスが執務エリアへの通り道になっていたり、受付と社員用ドアが隣接して常に鉢合わせが起きたりするケースが挙げられます。

対策としては、設計段階で双方の動線を分けることです。来客動線(エントランス→受付→会議室)と従業員動線(執務エリア→会議室→出入口)を色分けして描き、交差点の有無を確認します。動線は「シンプルに」「異なる動線を交差させない」「通路幅を確保する」の3原則で設計しましょう。

すれ違いが発生する通路は、幅1,200mm以上を目安に確保すると、接触や通行時のストレスを抑えられます。

出入口を来客用・社員用で分けるか、パーテーション・ガラス壁・受付カウンターの配置でゾーンを物理的に分離する手も有効です。

受付から執務スペースが見えすぎる

来訪者にモニター画面・書類・社員の様子が見える状態は、機密情報の流出リスクを高めます。社員にとっても「常に見られている」という心理的ストレスになりかねません。対策の基本はセキュリティゾーニングです。エントランス・受付・会議室(許可制)・執務エリアと段階的に区分しましょう。

レベル

対象エリア

来訪者の立入

1

エントランス・エレベーターホール

自由または弱い制限

2

受付・ロビー・会議室

許可制

3

執務スペース・業務エリア

社員のみ

4

サーバー室・機密エリア

特定社員のみ

ガラス越しに見えすぎる場合は、半透明のすりガラスフィルムを後付けで対応できます。受付背面にアクセントウォールを設けて、視線のフォーカルポイントを壁面に向ける手法も選択肢です。

デザインを優先してセキュリティが弱くなる

「おしゃれなエントランス」を追求するあまりセキュリティが後回しになると、移転後の運用で不便やリスクが表面化しかねません。

  • 開放感を優先してエントランスのドアをなくしたが、来訪者が受付を素通りして執務エリアへ入れてしまう
  • ガラス張りにこだわった結果、入退室管理の機器を取り付ける壁・柱・配線ルートが限られ、後からの設置が難しくなる場合がある
  • スマートロックを後付けしたが、出入りが多いためにバッテリー切れを繰り返し運用が困難になった

とくに、電池式のスマートロックは工事不要で導入しやすい反面、出入りが多い場所では電池消耗が激しく、バッテリー切れのトラブルが発生する恐れも残ります。一方、有線の電気錠は初期工事費がかかるものの、電池切れのリスクを避けやすく、来訪者の多いエントランスでは安定運用しやすい方式です。

なお、電気錠の交換目安は7年、入退室管理システムの法定耐用年数は6年が目安です。

セキュリティとデザインは、設計段階で同時に決めてこそ両立します。デザイン業者とセキュリティ業者を別々に発注すると、扉の位置・壁の素材・配線ルートが整合しないケースがあります。そのため、ワンストップ対応できる業者を選ぶか、両社間の調整を総務担当者が主導できる体制を整えましょう。

清掃・メンテナンスの手間を考慮していない

エントランスは、オフィスで最も汚れが集中するエリアのひとつです。外部からの来訪者が毎日通過し、ガラスには指紋・手あか、床には外靴の汚れが蓄積します。設計時に「見た目の美しさ」のみで素材を選ぶと、日常清掃のコストや手間が想定以上に膨らむリスクがあります。

メンテナンス性が素材ごとに大きく異なる点も事前に知っておくとよいでしょう。

素材

汚れの目立ちやすさ

メンテナンス性

白壁・白床

頻繁な清掃が必要

フロアタイル(塩ビ)

拭き取りやすい

タイルカーペット

部分取替えが可能

大理石・石材

低(模様で目立ちにくい)

定期ワックスが必要

ガラス面

高(指紋・手あかが目立つ)

日次拭き取りが必要

入口マットは、エントランスの汚れを遮断できる一方、マット自体に汚れが溜まりやすい面もあります。マットのリースサービス(定期交換付き)を使えば、メンテナンスの外注も可能です。

高価な天然石や特殊塗装を採用するなら、施工前にビルオーナーへ確認し、退去費用を試算しておきましょう。

オフィスエントランスの内装工事は信頼できる業者へ

第38回日経ニューオフィス賞 受賞 ~“人と人がつながる未来のオフィス”を体現したWAKURINO LIVE OFFICE~引用元:第38回日経ニューオフィス賞 受賞 ~“人と人がつながる未来のオフィス”を体現したWAKURINO LIVE OFFICE~

オフィスのリノベーションをするうえで、業者の選定はとても重要です。
エントランス工事の施工が完了したあとも、点検やメンテナンスでの長いお付き合いが始まります。

信頼できる業者にお願いしましょう。
複数の業者に見積もりを取り、比較しながら決めるとよいでしょう。

その際、金額だけではなく「商品の質」や「施工のレベル」「デザイン性」「レイアウトの内容」など、総合的に判断することが大切です。

またデザインと施工を一貫して行える業者がおすすめです。
デザイン業者と施工業者が異なると、完成へのイメージが共有しきれていなかったり、連携がうまく取れずスケジュールが伸びたりすることがあります。

「ワクリノ」では、エントランスデザイン・設計・施工はもちろん、必要な什器の提案やサイン、グリーン選定までワンストップで対応可能です。

年間200件にのぼるオフィス課題の解決実績をもとに、企業のコンセプトや働き方に合わせた空間づくりをご提案しています。

また、受付のデジタル化やサイネージなど、運用まで見据えたエントランスづくりにも対応しています。

エントランスのリニューアルをご検討の方は、まずはお気軽に「ワクリノ」へお問い合わせください。

まとめ

おしゃれなオフィスエントランスとは、単に見た目が美しい空間ではなく、企業の価値観やブランドを明確に伝えられる戦略的な空間です。
来訪者への第一印象を高めるだけでなく、従業員のモチベーション向上や採用活動、企業ブランディングにも波及効果をもたらします。

設計にあたっては、企業規模や来訪頻度、求める役割、セキュリティとのバランスなどを整理したうえで、ブランドに沿ったコンセプトを明確にすることが重要です。
また、素材選びや照明計画、動線設計などの細部にまで配慮することで、機能性とデザイン性を両立した空間が実現します。

「ワクリノ」

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この記事を書いた人

ワクリノ編集部スタッフ
働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。
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