ワクリノ特集
【2024年度】オフィスデザイン・レイアウトのトレンド解説!考慮すべき観点とは?
近年、オフィスデザインのトレンドは大きく変化しています。
リモートワークの普及や、多様な働き方が進む中、オフィスは単なる作業空間ではなく、コミュニケーションや創造性を促進する重要な場へと変わりつつあるのです。
今回は、そんな中、2024年最新のオフィスデザインやレイアウトのトレンドについて、年間500件以上のオフィスのお悩み解決実績を持つWAKURINO(ワクリノ)が詳しく解説いたします。
目次
働き方の変革とともにオフィスデザインのトレンドは変化する
オフィスのデザインのトレンドは時代背景や働き方への価値観の変化に大きな影響を受けます。
2010年代はリーマンショック後という時代背景もあり、コスト削減が求められ、オフィス家具のレンタルやリユースが普及。
2011年の東日本大震災後には、耐震性向上や災害対策が進められ、サテライトオフィスの導入や立地変更なども進みました。
2020年から始まるパンデミック以前までは、全従業員の出社や対面コミュニケーションを中心としたオフィスが一般的なトレンドだったのです。
しかし、コロナ禍になり人と人との対面コミュニケーションが制限され、テレワークやリモートワークなど新しい働き方の導入が爆発的に進みました。
これにより、これまでの出社前提の働き方への価値観が大きく変化していきます。
その日の気分や仕事内容に応じて、最適な場所を選んで働く、場所にとらわれない働きがスタンダードとなってきているのです。
それに伴い、一人につきひとつの固定席が当たり前だったところ、フリーアドレスやコワーキングスペースを導入する企業が増えるなど、オフィスデザインのトレンドも大きく変わってきています。
このように、オフィスは時代や働き方への価値観の変化に伴い、「全従業員が対面で仕事を行う場所」から、場所に囚われることなく、従業員同士がコミュニケーションを取り、アイデアを共有する、価値を創造する場所という認識に移り変わってきているのです。
テレワークにより働き方とオフィスへのニーズが変化
近年のオフィスへのニーズに大きく影響を与えたのがコロナ禍に起きた、爆発的なテレワークの普及です。
これにより、オフィスの役割が再定義されました。
全員出社が当たり前ではなくなったため、「出社時に従業員同士が積極的にコミュニケーションできる空間や、短い滞在時間でも効率的に作業できる場所づくり」がオフィスに求められるようになったのです。
ABW(Activity Based Working)が注目
「Activity Based Working(ABW)」とは、従業員がその時の業務内容に合わせて働く場所やスタイルを自由に選べるようにする働き方のことです。
ABWを採用するオフィスでは、コミュニケーションを促進するエリアや集中して作業できるエリア、リラックスできるエリアなど、さまざまな目的に応じた空間が設けられています。
たとえば、WAKURINOが施工させていただいた株式会社イデックスオート・ジャパン様ではABWを導入。
オフィスには、フリーアドレスの作業デスクだけではなく、多様な働き方を受け入れるさまざまな空間が存在しています。
仕事も休憩も両方可能なカウンター席や、1人集中ブース席、立ち話のできるテーブル席など多様な空間の中から、業務内容などに合わせて自由に働く場所を選択することができるのです。
ABWをただ導入するだけではなく、オフィスデザインも変えることで、従来よりも従業員は自分の仕事に最適な場所で効率的に働くことができるようになるのです。
これからのオフィスデザインに反映すべきトレンド
2024年以降、オフィスデザインは「柔軟性」と「個の力」をバランスよく発揮させることが重視されています。
具体的には次のようなオフィスデザインのトレンドを考慮することが重要です。
全員出社前提ではない柔軟なオフィスレイアウト
もちろん、業種的に難しい会社もありますが、全員が毎日出社することを前提としないオフィスレイアウトをいかに取り入れるかが2024年以降は重要になってきます。
具体的には、以下の点を考慮するとよいでしょう。
- フリーアドレス:従業員が自由に座席を選べるシステム。個別の固定席がないため、スペースを有効活用できる。
- コワーキングスペース:異なるチームやプロジェクトメンバーが気軽に集まり、コミュニケーションを取る場として活用。
こうしたレイアウトを取り入れることにより、出社頻度が異なる従業員がいる場合でも、柔軟に働ける空間が作れます。
働き方、業務内容に応じて環境を選べるスペースの設置
従業員がその日の業務や状態に応じて、作業環境を自由に選べるオフィスの需要も高まっています。
たとえば、以下のような柔軟に使えるスペースがあると便利です。
- 集中作業用ブース:騒音を遮断し、業務に集中できる個別ブース。
- コラボレーションエリア:チームでの議論や共同作業に適した広いテーブルやホワイトボードがあるスペース。
このようなスペースを導入することで、業務内容に最適な環境が整い、生産性が向上します。
対面コミュニケーションの活性化
テレワークの普及により、対面でのコミュニケーションの重要性が再認識されています。
オフィスデザインにおいても、以下のように従業員が自然と顔を合わせて話しやすい環境を作ることが求められています。
- オープンスペース:開放的な空間を作ることで、従業員同士の自然な会話やアイデアの共有を促進。
- カフェスタイルのミーティングエリア:リラックスした雰囲気で気軽に話ができるスペースがあると、コミュニケーションが円滑になります。
こうした工夫により、オフィスがただ働く場所ではなく、チームの連携や創造的なアイデアが生まれる場としての役割を持てるようになります。
ブランドを意識した独自性のあるオフィスデザイン
オフィスデザインには、企業のブランドイメージを反映させることも重要です。
以下のような工夫を施すことで、従業員だけでなく、来訪者に対しても深い印象を与えることができます。
- コーポレートカラーを反映:企業のブランドカラーをオフィスの内装や家具に取り入れ、統一感を持たせる。
- ロゴやモチーフを配置:企業のロゴやビジョンを表現するデザインを壁面に施すことで、ブランドの一体感を演出。
出社したくなる居心地の良いオフィスデザイン
出社することが楽しみになるような、居心地の良いオフィス作りもトレンドの一つです。
以下のように従業員にとって快適な空間の設置を検討してみましょう。
- リラックススペースの設置:自然光が入るリラックスエリアや、ソファのあるカフェスペースを用意する。
- インテリアデザインの工夫:温かみのある木材や柔らかな色合いの内装を取り入れ、リラックスできる空間を演出。
植物を活用したバイオフィリックデザイン
バイオフィリックデザインは、自然との調和を目指したオフィスデザインの一つです。
特に、以下のような手段で植物を取り入れることで、従業員のストレス軽減や集中力の向上が期待できます。
- 観葉植物の設置:デスク周りや共用スペースに観葉植物を設置することで、リラックス効果を高めます。
- グリーンウォール:壁一面に植物を配置するグリーンウォールは、自然の癒しを丸ごとオフィスに配置する手法の一つです。
WAKURINO(ワクリノ)では、こういった植物のある快適なオフィス空間作りを提供する
「オフィスグリーンサービス」も行っております。
観葉植物やフェイクグリーンのレンタルにより、会議室やエントランス、リラックスルームといったオフィスのスペースに合わせたベストな提案が可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。
防災や安全性を考慮したデザイン
オフィスデザインでは、安全性の向上や防災対策も重要な要素です。
特に、以下のように災害時に備えたデザインの導入や素材選びを検討してみましょう。
- 耐震構造の家具:地震が起きた際に倒れにくい家具や、壁に固定された収納を選ぶ。
- 避難経路の確保:通路は広く、避難時に妨げにならないようにレイアウトを工夫する。
環境に配慮した社会貢献性のあるオフィスデザイン
2024年以降、オフィスデザインにも環境への配慮が強く求められています。
環境への配慮が考えられたサステナブルなオフィスデザインは、地球環境に優しいだけでなく、企業の社会的貢献を示すことも可能です。
企業のブランドイメージ向上にもつながり、社内外からの信頼が高まります。
具体的には以下のような点を導入できないか、検討してみましょう。
- リサイクル素材の活用
- エネルギー効率の高い設備の導入
- 自然採光の活用
- グリーンウォールや屋内植物の配置
- 廃棄物の削減とリサイクルシステムの導入
ただし、実質的な取り組みが伴わない「グリーンウォッシング(見せかけの環境対応)」は、かえって企業の信頼を損なうリスクがあるので注意が必要です。
トレンドを考慮したオフィスデザイン事例
ここからは、2024年以降のオフィスデザインのトレンドを具体的に取り入れたオフィスデザイン事例をいくつかご紹介します。
事例1:フレキシブルに働けるオフィス
株式会社イデックスオート・ジャパン様のオフィスは、従業員からの「狭くて働きづらい」「休憩スペースがない」といったフィードバックを反映。
ABWを取り入れた内装設計がなされています。
カジュアルなオフィス環境の中で、仕事も休憩も可能なカフェソファ席やカフェカウンター、集中ブースなどを明確にゾーニング。
業務に応じて最適なスペースを選べる機能的な仕組みが整っています。
また、オフィスの中央には、通路幅の広いメイン動線が設けられ、偶発的なコミュニケーションが生まれるよう工夫されています。
この設計により、従業員同士の交流が増え、エンゲージメントの向上にもつながっています。
事例2:自然と従業員が集まりコミュニケーションが生まれるオフィス
引用元:好きなときに、好きなひとと、自分らしく、居心地よく過ごせる空間
株式会社ゼンリン様のオフィスでは、従業員が自由に集まり、自然なコミュニケーションが促進される空間を実現しています。
各フロアには、コミュニティスペースが設けられ、従業員が好きなときに好きな相手と、あるいは一人でも快適に過ごせるよう工夫されています。
正方形や長方形のテーブルは、シチュエーションに応じて柔軟にレイアウト変更可能。
ランチタイムには食事スペースとして、業務時間にはミーティングスペースとして活用されています。
大規模な会議からグループミーティングまで、状況に応じたフレキシブルな使い方が可能です。
また、カジュアルなコミュニケーションを促すソファ席や、集中作業に適したカウンター席も備わっており、従業員がその時の業務内容に最適な場所を選べるデザインになっています。
さらには、「マグネットスペース」と呼ばれるエリアがあり、従業員が自然と集まり、協力し合う場として機能しています。
ガーデンテラスも設置されており、従業員が自然光を浴びながらリフレッシュできる場所となりました。
このような設計は、従業員同士の偶発的なコミュニケーションを生み、新しいアイデアや協力関係が自然と育まれる「創造的な場所」として効果的です。
事例3:通いたくなるオフィス
引用元:“ SQUARE ” ~心地よい時間、つながりを生む場所~
株式会社西部技研様のオフィスデザインは、「心地よい時間、つながりを生む場所」というコンセプトのもと、自然を感じさせる空間を作り出しています。
オフィス内では四季を感じることができ、自然との調和が重視されており、働く従業員にリラックスと集中の両方を提供する環境が整えられています。
デザインの核となるのは、コーポレートカラーである「ブルー」と「グリーン」を基調とした空間設計です。
各エリアは、空や川、森の木々を連想させる色使いと素材で構成されており、移動するごとに異なる景色が広がるような視覚的な変化を感じられるデザインとなっています。
従業員は仕事中でも気分をリフレッシュしやすく、集中力を高められるようになりました。
また、各会議室やミーティングルームは、それぞれ異なる壁紙や床材、家具を使っており、同じデザインの部屋がないよう工夫されています。
さらに、社長室のガラスパーティションは角を斜めにカットするなど、斬新な設計が施されています。
オフィス内には、推奨図書を並べた図書スペースも設置。従業員がリラックスしながら読書や自己学習に専念できるよう、快適なソファが配置されています。
また、従業員のスキルアップをサポートするための専用エリアも設けられ、働きながら成長できる環境が整っています。
このプロジェクトでは、コーポレートカラーを生かした自然を感じさせるデザインと、視覚的な変化が心地よい空間を生み出し、従業員が快適に過ごせるオフィスが実現しました。
オフィストレンドを意識的にデザインやレイアウトに取り入れよう!
オフィスデザインは、単に見た目の美しさを追求するだけではなく、働きやすさやコミュニケーションの活性化を促進する重要な要素の一つです。
2024年以降のオフィスデザインでは、ABWやフレキシブルなレイアウト、バイオフィリックデザインなどが注目されており、これらを取り入れることで従業員のモチベーション向上や生産性の向上につながります。
また、デザインに独自性やブランドを反映させることで、従業員だけでなく、訪問者にも企業の価値観やビジョンをアピールすることが可能です。
こうしたポイントを押さえ、今後のオフィスデザインに積極的に取り入れることで、より快適で魅力的な職場環境を実現していきましょう。
2024年以降のトレンドを意識したオフィスデザインなら、WAKURINO(ワクリノ)にご相談ください。
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この記事を書いた人
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- 働き方の進化をコンセプトに、オフィス改善のコンセプト設計から、効率的な運用設計、レイアウトプランニングなど、オフィスの新しい”働きやすさ”と“生産性の向上”を創造し提案していきます。