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なぜあの会社は働きやすい?オフィス内装のトレンドと導入を成功させるポイント

2025.06.27
オフィス内装

「最近、働きやすいと評判のオフィスが増えているけれど、一体何が違うのだろう?」オフィスの移転や改装を計画中のご担当者様なら、そう思われたことがあるかもしれません。その答えのひとつが、オフィスの内装に最新のトレンドを取り入れることにあります。

本記事では、なぜ、今、トレンドを反映させることが重要なのか、2025年に注目すべき内装トレンド、そしてそれらを効果的に導入し成功させるためのステップを解説します。

 

オフィスの内装デザインにトレンドは必要か?

オフィスの内装に関するトレンドは、単に見た目を良くする「流行」に限定されません。トレンドは企業の成長戦略に深く関わる重要な経営判断であり、未来への投資と捉えられます。

現代のビジネス環境において、目的を持ってデザインされたオフィス空間は、従業員の生産性向上、日々の業務満足度向上、そして企業の将来を左右する採用力強化といった、多岐にわたるメリットをもたらします。

具体的には、個々の集中作業とチームの協調作業を円滑に促すレイアウト、従業員の心身の健康をサポートする設え、企業が大切にする価値観や文化を空間全体で体現するデザインなどが挙げられます。

これらは従業員のモチベーションを高め、創造性を刺激し、最終的には企業全体のパフォーマンス向上に貢献するのです。

一方、旧態依然としたオフィス環境のままでは、企業イメージの陳腐化や貴重な人材の流出といったリスクを負う可能性を否定できません。

働く人々にとって魅力的で機能的なオフィス内装への投資は、従業員エンゲージメントを高め、企業の持続的な成長を支える上で、極めて効果的かつ戦略的な取り組みであるといえるでしょう。

 

【2025年最新】オフィス内装トレンド5選

具体的にどのようなオフィス内装のトレンドが、これからの時代をリードしていくのでしょうか。

ここでは、2025年に向けて特に重要度を増す5つの主要なトレンドを厳選し、それぞれの特徴やメリット、導入ポイントを掘り下げます。

 

ハイブリッドワークを最適化するフレキシブルオフィス”ABW”

フレキシブルオフィスとは、リモートワークとオフィスワークを組み合わせるハイブリッドワークの進展に合わせ、従業員が業務内容や状況に応じて働く場所やスタイルを柔軟に選択できるオフィス空間を指します。

このトレンドが支持される背景には、個人の生産性を最大限に高めつつ、チームの活発なコラボレーションも円滑に行いたいという企業のニーズがあります。

フレキシブルオフィスの代表的な設計には、従業員が固定席を持たずに活動内容に合わせて場所を選ぶABW(ActivityBasedWorking)や、オフィスのエリアを用途に応じて区切るゾーニングといったものがあります。

集中作業用の個別ブースや集中ゾーン、共同作業を促進する開放的なコラボレーションエリア、オンラインミーティング用の会議ブースなどを戦略的に配置すれば、従業員のパフォーマンスが向上し生産性が高まることが期待できるでしょう。

 

従業員のウェルビーイングを追求する健康経営オフィス

健康経営オフィスとは、従業員が肉体的にも精神的にも健やかでいられる快適な環境を提供し、ウェルビーイングを積極的に追求するオフィス空間を意味します。

このトレンドが重視される背景には、従業員のパフォーマンス向上や創造性の発揮、長期的な人材確保と定着、企業イメージ向上といった経営戦略上のメリットが存在します。

その実現のためには、自然要素を取り入れる「バイオフィリックデザイン」が有効です。

観葉植物の配置や、自然光を取り込めるレイアウトの採用により、ストレス軽減や集中力向上が期待できます。また、身体への負担を軽減する人間工学に基づいたオフィスチェアや昇降式デスクの選定も重要です。

さらに、質の高い休憩スペースを充実させたり、社内に簡易的なフィットネスエリアを設けたりする企業も増えています。

これらの取り組みは、従業員の満足度を高め、組織全体の活力と生産性を生み出すことに繋がるでしょう。

 

サステナビリティとSDGsを体現するエシカルオフィス

エシカルオフィスとは、サステナビリティとSDGsの達成を意識し、オフィス空間の設計から運用まで環境負荷の低減や社会的公正さに配慮したオフィスを指します。

このトレンドは環境意識の高い従業員の共感を呼び、企業のブランド価値向上や採用競争力強化にも貢献します。

具体的な内装デザインでは、まず素材選定が挙げられます。製造過程での環境負荷が少ない再生材やリサイクル材、地元産材などの積極的な採用は、エシカルオフィスの実現には重要です。

また、エネルギー効率の高いLED照明や最新空調設備、節水型水回り設備の導入で、日々の運用における環境負荷を削減できます。さらには廃棄物削減も重要テーマであり、ゴミ分別徹底やペーパーレス化推進、オフィス家具のリユースやアップサイクルも注目されています。

こうしたエシカルなオフィス作りは地球環境保全に貢献するだけでなく、従業員の環境意識を高め、サステナブルな考え方を企業文化として定着させる機会にもなります。

 

テクノロジーで進化するスマートオフィス

スマートオフィスとは、IoTデバイスやAI、各種センサーなどをオフィス空間に組み込み、業務効率化、快適性向上、省エネルギー化などを実現するオフィス空間です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)推進が多くの企業にとって経営課題となる中、オフィス空間もテクノロジーの力でより賢く、機能的に進化することが求められています。

スマートオフィスの例のひとつであるフリーアドレス制での座席予約システムは、出社時の座席探しの手間を軽減し、従業員の自主性を養う効果が期待できます。

また、会議室の利用状況をセンサーで把握し、スムーズな予約を可能にするシステムも業務効率化に貢献するでしょう。

さらに、オフィス内の温度、湿度、照度などを環境センサーがモニタリングし、AIが空調や照明を自動制御することで、快適な執務環境を維持しつつ、無駄なエネルギー消費を抑制することも可能です。

こうした先端テクノロジーの導入は、従業員の利便性を高め、より創造的な業務に集中できる環境を提供します。

 

企業カルチャーを育む共創オフィス

共創オフィスとは、企業理念やブランドイメージ、目指す未来像をオフィス空間のデザインを通じて魅力的に反映させ、従業員のエンゲージメントを高め、組織全体の共感と協調を促進するオフィス内装の考え方です。

このトレンドは単なる美しい空間作りにとどまらず、従業員が自然と集い、活発なコミュニケーションが生まれやすい企業文化を創り出すことを目指します。

その実現のためには、企業のブランドカラーやロゴをエントランスや共有スペースに効果的に取り入れたり、事業の成果物や企業の歴史を感じさせるアイテムを展示するスペースを設けたりすることが有効です。

また、従業員同士の偶発的な出会いやアイデア交換を誘発するために、カフェ風スペースやラウンジ、アイデアウォールなどを戦略的に設置するのも効果的でしょう。

こうした工夫は、従業員が自社の価値観やビジョンに共感し、誇りを持って働くことを後押しします。

そして、部門を超えたオープンなコミュニケーションが活発になることで、新たなイノベーションが生まれる創造的な土壌を育むことにも繋がります。

 

オフィス内装にトレンドを取り入れるためのステップ

オフィスのトレンドを自社の内装に取り入れたとしても、単に流行を追うだけでは期待した効果を得られないかもしれません。ここでは最新のトレンドを効果的に自社のオフィス内容に反映させ、効果を最大限に発揮するためのステップをご紹介します。

 

ステップ1:現状の分析と目的の明確化

まず、最初に取り組むべきは、自社の現状を客観的に分析し、オフィス移転や改装プロジェクトで何を達成したいのか、具体的な目的を明確にすることです。

例えば「部門間のコミュニケーション不足」「集中できる環境がない」など、現在のオフィスが抱える課題を具体的に洗い出しましょう。

同時に、従業員が現在のオフィスにどのようなニーズや改善要望を抱いているのか、アンケートやヒアリングを通じて調査することも重要です。

これらの現状分析を踏まえ、新しいオフィスにどのような役割や機能を期待するのか、具体的な目標を設定します。この最初のステップが、プロジェクト全体の方向性を決定づける上で最も重要です。

 

ステップ2:情報収集とコンセプト策定

次に、明確になった目的を達成するために、有効なオフィス内装のデザインや機能について、多方面から情報収集を行います。

最新のオフィス内装トレンドを理解することはもちろん、他社のオフィス事例の調査や専門家のリサーチも有効です。ただし、単に目新しいトレンドを模倣するのではなく、自社の企業文化や働き方、設定した目標に照らし合わせ、本当に必要な要素を見極めることが重要です。

集めた情報と自社の目的や現状をすり合わせながら、自社がどのような価値観を大切にし、どのような働き方を実現するオフィス空間を目指すのか、プロジェクトの核となるコンセプトを策定しましょう。

ここで決めるコンセプトが、後のデザインの方向性や業者を決定する重要な判断基準となります。

オフィスの配色について興味がある方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

 

ステップ3:従業員の声の反映

新しいオフィス空間を実際に利用するのは、従業員一人ひとりです。そのため、計画段階から従業員の意見や要望を積極的に吸い上げ、設計に反映させるプロセスが不可欠です。

全従業員対象のアンケート調査や、各部門の代表者を集めた意見交換会などを行ない、現場の声をヒアリングしましょう。

従業員がオフィス作りに参画することで、新しいオフィスへの当事者意識や期待感が高まり、完成後の満足度も向上します。

また、現場の従業員の意見は、実用的で効果的なオフィス空間を実現するための貴重なヒントになるでしょう。

 

ステップ4:予算と優先順位の設定

オフィス移転や改装プロジェクトには、相応の費用が発生します。理想を追求することも大切ですが、現実的に確保できる予算内で最大限の効果を発揮する計画が必要です。

まずは、プロジェクト全体でどれくらいの金額を使えるのか、予算を明確にしましょう。その上で策定したオフィスコンセプトや従業員の要望を踏まえ、取り入れたいトレンド要素や改修項目に優先順位を設定します。

いくつかの要素をリストアップし、目標達成への貢献や費用対効果から優先順位を整理します。これにより、限られた予算内で最大の効果が得られるよう、賢明な判断を下すことが可能になります。

オフィスリノベーションの費用を知りたい方は、こちらのページをご覧ください。

 

ステップ5:専門業者との連携

オフィス内装の計画からデザイン、施工に至るプロセスには、専門知識と経験、技術力を持つプロのサポートが不可欠です。

どのような専門業者をパートナーとして選ぶかによって、プロジェクトの成否は大きく左右されます。

業者選定の際には、施工実績やデザインの質はもちろん、自社の想いやコンセプトを深く理解し、共感してくれるかを見極めることが重要です。

また、プロジェクト期間中のコミュニケーションが円滑で、予算管理やスケジュール管理においても誠実な対応をしてくれる業者を選ぶことで、安心してプロジェクトを任せることができるでしょう。

 

トレンドを反映させたオフィスの施工事例

ここでは、WAKURINOが手掛けたオフィス内装工事の事例を2つご紹介します。

いかにトレンドを取り入れ理想のオフィスを実現したのか、ぜひ参考にしてください。

 

事例1:株式会社イデックスオート・ジャパン様

 引用元:「シンカ」自由に働き、自分らしく働くオフィス

自動車に関するトータルサポートサービスを展開する株式会社イデックスオート・ジャパン様。「新変」「進化」「新華」の3つの【シンカ】をコンセプトに、新オフィスをデザインしました。

移転前に行った従業員へのアンケートにあった「狭くて働きづらい」「休憩スペースがない」といった声を反映。『カジュアルなオフィス』『ABW』『カフェカウンター』『集中ブース』などのフレキシブルオフィスの要素を盛り込み、従業員の自由な発想を引き出す職場環境を実現しました。

 

事例2:シカゴ石油株式会社様

 引用元:色味にこだわったメリハリあるオフィス

九州・福岡を中心に石油製品を提供するシカゴ石油株式会社様。オフィスの新築移転を機に、業歴40年超の企業観を表すデザインのオフィスを創り上げました。

エントランスは、企業カラーであるシカゴブルーと石畳風のカーペットが織りなす空間で重厚感を演出。執務室へと続く通路に見える緑からは、落ち着きと自由が共存する社風が感じられます。

社長室は、ダークブラウンのデスクや黒を基調とした落ち着きのある空間に。会議ブースは壁やデスクに白系統を採用し明るさを演出するなど、空間ごとに異なる表情を見せる多様な空間を持つオフィスとなりました。

 

事例3:株式会社ゼンリン様

引用元:好きなときに、好きなひとと、自分らしく、居心地よく過ごせる空間

地図データを広く活用する株式会社ゼンリン様は、COMMUNICATION + CONCENTRATE + FLEXIBILITY をテーマにしたコミュニティスペースを設置されました。

約300平方メートルのコミュニティスペースには様々なタイプの席を配置。フレキシブルにレイアウトを変えられるテーブル席、作業に集中できるカウンター席、休息にうってつけのベンチ席、自然に触れながらリフレッシュできるガーデンテラス。

ビル内のグループ各社の社員の業務効率向上やコミュニケーションの活性化を促す空間に仕上がっています。

 

まとめ

オフィスデザインには一定のトレンドが存在しますが、それは単なる流行には留まりません。企業の理念や文化を表現するとともに、従業員が働きやすい空間作りや社会貢献への姿勢を形作る重要な意味を持ちます。

自社の課題や目指す姿に合ったトレンドを戦略的に見極め、計画的に取り入れることで、従業員の満足度と生産性を高め、企業の持続的な成長を加速させる魅力的なオフィス空間を実現できるでしょう。

トレンドを押さえた理想的なオフィスへの移転・改装をご検討の際には、ぜひWAKURINO(ワクリノ)までご相談ください。

 

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この記事を書いた人

ワクリノ編集部スタッフ
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